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暑さの中で

昨日図書館から写真の本を借りてきました。

元々読みたくて予約したのは「コイコワレ」だけで、他の4冊は司書さんから勧められて借りました。

日本中猛暑で、自然風の我が家でこれだけの本を2週間で読み終えることができるか不安ですが、なんと!午前に「笑え、シャイロック」を読み終えました。

帝都第一銀行に入行し、都内の大型店舗に配属が決まった結城。そこはリーマン・ショック後に焦げついた債権の取り立て部署、上司となるのは伝説の債権回収マンとして悪名高い山賀だった。百戦錬磨の山賀の背中を見ながら、地上げ屋、新興宗教、ベンチャー企業など、回収不可能とされた案件に次々と着手せざるを得ない結城。そんなある日、山賀が刺殺体で見つかる。どうやら帝都第一銀行の闇を山賀が握っていたようなのだ―。“どんでん返しの帝王”が放つ、ノンストップ・金融ミステリー!(「BOOKデータベースより)

本作の面白さは、何と言っても直属上司の山賀が殺され、主人公の結城慎吾が残された債権取り立て案件に着手、不可能とされていた案件を次々と回収していく様だと思います。

山賀とともに債権回収を始めた頃の結城は、銀行の基本である融資、債権の回収について頭でわかっていても、それは金勘定だけで、人間が絡んでいることを理解できていませんでした。

山賀が殺害されるまでのわずかな期間でしたが、彼の悪名高い債権回収マンとして仕事に結城は感化され、強者揃いの債権者に対して、進化しつつ回収をこなしていくのです。

中山七里氏の作品ですから、ミステリーということになっていますが、実際読むとそちらはあまり興味が湧きませんでした。

「銀行の闇」というのも「多額の融資」「債権回収」という言葉から想像できましたし、山賀の刺殺人加害者も当初からぼんやりと浮かんでいました。

昨今銀行を舞台にした作品が多くなっているのは、やはり日本の景気・経済に何かしら銀行が関わっているからでしょうね。

経済や金融に疎い私ですが、とても読みやすい作品でしたので、暑さの中の読書に適していたと司書さんに感謝です。

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