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滑走路(48-50)

昨日は一気に2冊読み終えました。集中していました。今日はそのうちの1冊小説「滑走路」をご紹介します。

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厚生労働省で働く若手官僚の鷹野は、激務の中で仕事への理想も失い無力な自分に思い悩んでいた。ある日、陳情に来たNPO団体から、非正規雇用が原因で自死したとされる人々のリストを持ち込まれ、自分と同じ25歳の青年に関心を抱き、その死の理由を調べ始める―。一方、30代後半に差し掛かり夫との関係性や将来への不安を抱える切り絵作家の女性、幼なじみを助けたことでいじめの標的になった中学2年生の学級委員長の男子は、それぞれのフィールドで精いっぱい日々を送っていた…。現代社会をもがき生きる苦難と希望を描く、人生讃歌の物語。夭折の歌人が唯一遺した短歌集原作の映画を完全小説化。(「BOOK」データベースより)

私が読んだ本作品は映画化によって描かれた小説版で、原作は萩原 慎一郎氏の歌集です。1984年東京に生まれた彼は私立武蔵高校、早稲田大学卒で17歳の時に短歌を始め、りとむ短歌会所属して多くの賞を受賞、非正規社員として仕事をしつつ歌集「滑走路」の原稿を入稿後、2017年6月に亡くなっています。32歳でした。
その歌集はこちらです。

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逝去後発売された歌集は多くのメディアに取り上げられ、映画化となったそうですが、私の住む田舎町では上映がなく、この小説で初めて内容を知りました。

非正規雇用、いじめ、未だ拭いきれぬ男性優位の意識など、今もまだ現代が抱えている問題を真っ向から捉え、訴えている物語に心揺さぶられ、読み終えてもドキドキ感が止まりませんでした。

歌集をもとに小説化していることもあり、物語はとても優しい言葉で書かれているので、中高生でも読むことが可能だと思います。年齢、男女を問わず読んで欲しい作品です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
月曜日からはこの冬初めての寒波襲来とのこと、田舎町といえどcovid-19のこともあって休日の買い物には気をつけなければいけません。
皆様もどうぞお気をつけて。


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