明日、晴れますように〜続七夜物語
最近「推し活」という言葉を私もよく聞くようになりました。私の世代で「ファン」という言葉がありましたが、どうもそれ以上の熱気を帯びた活動のようです。
私はそれほど熱を帯びた「推し」はありませんが、好きな作家さんというのは、なんとなく出来上がっています。そのお一人で、川上弘美さんの作品をここ数日で480ページの長編でしたが、読み終えました。
作品の帯にはこうあります。
今回の主人公は小学4年生の少年と少女で、2人共に外側からは大きな問題だろうことを、静かに日常の中で流しつつ、ファンタジーな出来事にも遭遇して、成長していく姿がとても美しく、優しい物語です。
特に少女は学校でいじめを受けるのですが、主人公の少年少女が、いじめに対し真摯に向き合った結果は、「他人に悪意をぶつけると自分自身が削られる」という考察でした。これはとても意味深いですね。
さらに、2人が成長するに伴い自身の心身の変化やお互いの関係性について考えていく姿は、美しく、未来を感じます。また、メイという大学生の友人によって、ゲイ、婚姻、養子縁組など主人公に縁のないような、家族関係も物語に登場して、この作品が幅広い世代に向けて書かれていることを窺わせます。
物語の終結は私の想像を遥かに超えていて、益々著者が好きになりました。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
いつもスキをいただき、重ねてお礼申し上げます。
#シニア #田舎暮らし #今日のつぶやき #毎日note #連続投稿652日目 #川上弘美 #朝日新聞出版 #読書感想文
いいなと思ったら応援しよう!
いつも読んでいただき、ありがとうございます。これからも励みますね。