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バーテンダー、韓国へ行く。 ~昼間の話 (終わりにかえて)

さて、韓国りょ…じゃなかった、研修の話はこれで終わりにしようと思います。

夜はBARへ行った。じゃあ昼間は何をしていたのか?
ここまでで書いた通り、昼間はわりと健康的に"だいたい"ノンアルコールで過ごして(ほぼ)韓国食の観光ツアーを敢行しておりました。
もはや場所も店名も全く覚えていない。
読めない上に喋れない言語だと記憶に残せないですね。

コーヒーを飲み、焼き鰻を食べ(韓国で鰻を食べられるとは思ってもいなかった)、サムギョプサルを食べ、芹鍋を食べ、流行っているというパン屋さん(×2)へ行き、ワイン×アイスクリームのペアリングを楽しみ、某ポッドキャストで話に上ったカフェへも行き、市場で食べたり、そこをブラついていたら散々試食を勧められてなんか買ってみたり、いかにもなオモニ(韓国語で「お母さん」の意)が経営されている韓国レトロ喫茶店で薬膳茶を飲んだり、たぶんもうちょっとなんか飲み食いしてたと思う。記憶から落ちているけど。
そして合間に美術館×2で現在のアートシーン(現代美術。僕の感性では理解できない作品多数)に触れたりも。
総じて昼間も面白く楽しい旅行でした。

なんというか、アジアな旅行(…あ、旅行って書いちゃった)ってもっとこう「熱気とハングリーさを感じるコト」な気もするけれど、首都内でまとめたのでとてもシティ感あふれるそれだった。
街並みはカオスが都市に混淆された印象。
これはクアラルンプール(マレーシア)でも感じた。
なぜか行ったことある(多くない)アジアの都市は六本木でふと感じる怪しさを見つけることがある。新宿じゃないんだよなあ。

中でも印象に残り、奇跡的に名前をしっかと覚えていた店舗はNUDAKE(カフェ)
なかなかに入りにくいエントランスの扉を開けると、現在提供しているスイーツが超大型丸テーブルにアートの如くズラッとディスプレイされていて、凡そ食べ物に見えないビジュアルのもの多数(ヘッダー参照)で映え必至。
味が飛び抜けて美味しいという感じは受けなかったけど、あの凝った見た目は思わず手が伸びる。
ディスプレイとアイテムそれ自体のビジュアルの参考になった。
あくまで参考で実践しようとは思わないけど。

しかし、カフェとかその辺はともかく韓国のsoul food的なものは総じて甘辛・旨辛。
要するにコチュジャンへ着地するというのが印象だった。
書くまでもない、韓国と聞いて想像する味である(ただ、キムチは割と浅漬けで酸味あるものがほぼ全てだった。ピクルス的な立ち位置で考えられているのかも)。
今回、訪れることが叶わなかった3つ星のレストランがあって、そこのシェフが語るには「韓国料理の肝は淡い味にある」と話していたらしいんだけども、ことsoul food的なものはコチュジャン万歳な味ばかりでしたね。まあそういうものはそういう味の濃いものという気はするけど。わかりやすくガツン!と来る、みたいな。
たしかに参鶏湯(サムゲタン)や雪濃湯(ソルロンタン)なんて出汁を上手く使う料理があるわけで、淡い味を活かすものがあるにはあるけど、この旅行でそういう一皿に巡り合うことはなかった。あ、芹鍋がそうだったかな。でも他はほとんど素材よりタレで食べさせる的な味付け。次行く時は宮廷料理の店を訪れてみたい。
たしかにコチュジャンは親しみやすく、万人受けする(欧米は知らんけどアジア圏なら間違いないと思う)。だけど食べ続けるにはちょっと躊躇うよね。

ところで韓国の食事事情、一人はけっこう不利な模様。
まず量が多い。そしておひとり様に厳しい(一人の方は○時以降より入店可っていうところもあった)。だからどのお店行っても殆どが複数人。
お昼にみんなでサムギョプサルという光景を目にし、このあとまだ仕事だろうにシャツに油ハネとか大丈夫なんだろうかと要らぬ心配をしたり、その同じお店で髪が見事なピンクで厚底ブーツ履いた女の子が一人で(そこは一人も受け入れているようだった)やはりサムギョプサルと更に冷麺(!)をオーダー。スマホいじりながらダルそうに食べている姿を見て「焼肉と冷麺は韓国のソウルフードなんだ…!」と強く感じました。ビジュアル的には彼女がこの旅行の印象No.1。
ポップカルチャー×ローカルフードカルチャーの象徴。あとやさぐれ感。

書けることはまだまだあれど、長くなり過ぎても仕方ないのでこの辺で。ざっくりこんな感じでした。
「空腹」という時間がほぼなく、空いたら何か食べるか飲むかという飲み食い倒れツアー。
きっと成長して帰国できたことと思います。カラダが。
渡るまでは3泊同じとこって多過ぎるよなあ、なんて思っていたけど滞在してみればあっという間。
食と酒を愉しむなら何日あっても困りません。
それでも帰国して日本食を口にしたいと寿司居酒屋寄りましたが。
なんだかんだと普段は文句ばっかだけど母国というのはやっぱり良いもんだとこういうときは思う。
同時に英語くらいはもう少しまともに話せるようにならないとなとも思いました。

次は台湾かタイに行けたらなあと思い始めております。

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