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「関与度」から考えるマーケティング
こんにちは、BAOです。
「業界別マーケティングの地図」読みました。
関与度で市場を俯瞰し、第一想起にフォーカスすることは、自社商品の購入だけでなく、ショッパーの「あれこれ考える事を減らしてあげる」につなげることができる。
この視点があると、近視眼的な施策だけでなく、ブランド全体感としての戦略に繋がるんだけどな、と感じた部分がありました。
1.フレームワークの整理
同じ消費財でも「計画購買と非計画購買と違うよね」とか「耐久消費財と非耐久消費財と違うよね」とか、これまで「点」であれこれ議論されてたことが「買い周り品or最寄品×理性or情緒」の軸(4章限)で整理されてて、大きな戦略を立てるにあたり指針になるなと感じました。また、自社カテゴリに対して近視眼的になってしまいがちな視点を広げる助けにもなるきがします。
そうだよね…実際の生活者はメーカーが考えるほど、商品一個一個そんな吟味してないはず。だって全部考えたら買い物行く毎にすごく疲れちゃうし…。
こうやってフレームワークで整理すると、身の回りの消費財だけでこんなに沢山あるんだから、せめて単価が安く生活に身近な「買い周り品」は、より日々の面倒を省くために効率よく判断したい=第一想起が重要ということがよくわかりますね。
2.時間軸の整理
「今欲しい人」か「そのうち欲しい人」か、この辺りも二項対立(営業なのかマーケティングなのか)で語られがち。でも、実際は「今欲しい人」を頑張って取りつつ、それだけだと差別化が図れないから「そのうち欲しい人」にもアプローチして想起してもらうために「どちらか」だけでなく、どちらも必要ということになる。
この考え方に気付ければ、販促効果の指標も単純な「期間売り上げに対する費用」とはならないはず。戦える十分な費用を確保しながらも、次の投資にいくら回すのか、リーチ数や1人獲得あたりコストなど別の軸も検討できるはず。
「そのうち欲しい人→今欲しい人」の導線が時間軸でわかりやすくなり、1.と連動して第一想起してもらうための取り組みが共通認識とできれば、拡売に関わるメンバーみんなで同じ方向を見て取り組みができそう。
3.業界別地図
業界別地図はたくさんあるので、思うところをちょっとだけ、
日用品
確かに中身はもちろん、ボトル形状やパッケージの自由度が高く、パーセプションチェンジ=誰かの未充足を、新しい常識にできるかどうかが大事そう。つまり、PRもその視点を捉えているかが大切。
それと機能のパッと見のインパクト。どう考えても泡がすごい、とか、びっくりするくらい◎◎とか、機能の詳細を説明されてもわからないことを一目でインパクトが出るように可視化して期待を醸成してあげると、PRの効果もあるのかも。びっくりする、みたいな感情を引き起こしてあげる事も大切。このあたり、事例もそうですが、以前花王の月祭にお邪魔した時も機能の表現に創意工夫があって面白かった。
余談ですが、いつかお世話になった得意先が、オフィス内に「それって、面白いの?」というポスターをそこらじゅうに貼っていました。コモディティ化しやすい商材だからこそ、そのくらい、自分たちがやっている事がインパクトあるものなのか、人を動かすにあたり日常的に確認することが必要なのかも。
清涼飲料水
もうちょっと説明欲しかった!第一の瞬間でのインパクトはどの商材でもそうかなぁと。
例えば、サントリーがやってるような、カテゴリ横断で同じブランドを展開するやり方とか(例…ボスブランドでコーヒーも紅茶も出てる、カテゴリナンバーワン出ないものにブランドで戦う)、深掘りするとKSFのヒントがありそうな気がする。
ビール
アルコールってブランドなのか?メーカーなのか?想起ランキングと売り上げに相関があるのは理解できるのだけど、スーパードライとアサヒとどっちもランキングに入ってたり、エビスとサッポロと黒ラベルがどれも入ってたりすると、企業イメージなのかブランドなのか、どちらなんだろう。寡占市場独特の特徴がありそう。
4.まとめ
シンプルだけど、見落とされがちな事を丁寧にまとめてもらったイメージ。一貫して、「日々迷う事を減らしたい」というショッパーの視点に立って、関与度の視点で冷静に、俯瞰的に整理してもらった感じします◎シンプルだけど、こんな視点がマーケティングに関わる人、営業に関わる人が共通認識にできれば、変わってくることもありそう。
今日の学び
「関与度」ベースのマーケティングが共通認識になれば、市場を俯瞰する事ができ、全員で第一想起の構築やとその議論にフォーカスする事ができる