
銀行の寮は強制入居?メリットやデメリットをまとめました
こちらをご覧の方は、銀行への就職をお考えだったり、内定をもらった方が多いかと思います。
銀行に就職すると、独身寮に入ると聞いて、不安になっているのではないでしょうか?そこで今回は、銀行の寮生活についてお伝えしていきます。
この記事は、こちらの無料マガジンに収録されています。
銀行の寮は強制?
さて、まず、入居は強制なのか?ということですが、原則的に強制のところが多いようです。
なぜなら、新人研修の終わりに「週明け月曜からこの支店」といった形で辞令交付されるので、どの支店に配属されるか、事前に分からないためです。
特に全国転勤ありの場合、住居が決められないですからね。
配属される支店によって、通勤時間がばらつくのを防ぐため、支店ごとに寮の割当てをされます。
新人は、オートマティックにそこに入居することになります。
尚、実家が近隣にある、などの理由で即退寮することが出来る銀行もあるようなので、寮の先輩や管理人さんに確認してみましょう。
また、総合職は概ね上記の通りですが、一般職は住居から通える範囲に配属されることも多く、選択制のことも多いです。
そもそも銀行の寮はどんなところ?
銀行の寮は、行員の福利厚生という点と、若手行員同士の交流を図る、という点で銀行にとっても、行員にとっても、とても重要なものとなっています。
年の近い行員同士の絆が強くなることは銀行にとっても大事なことだ、と考えられていると思います。
銀行によっては、寮のイベントで人事部から予算がおりて、クリスマスパーティーをやったりします。新人の時に、支店の女性行員への声掛けをしたのが懐かしいです。
居心地はというと、寮によってマチマチというのが大方の感想のようです。古くて狭い部屋から、広くて新しい部屋まで。寮ガチャは配属ガチャに次いで重要ですね。
また、寮生活の中でも重要な食事については、銀行が様々な取引先に配慮しているので、寮によって業者が統一されていないことも多く、当たり外れがある、と聞きます。どの業者が美味しいかは、先輩に聞いてみましょう。
銀行の寮のメリットは?
では、そんな銀行の独身寮のメリットにはどういったものがあるでしょうか?
・行内事情に詳しくなれる
寮にいるのは、同期だけではありません。
様々な部署(本部も)の先輩たちも入居していますので、関係性が築ければ、行内事情を教えてくれます。
自分のいる支店のことだけしか知らないのでは、銀行員として上手く生きていくのは難しいです。
行内の動きや、自店の位置づけ、様々なキャリアなどを知っていることはとても大事です。特に、支店では時間が無くて教えてもらえないような場合は、積極的に聞いてみましょう。
・可処分所得が増えるので、お金が貯まる
独身寮にいるうちに、きっちりお金を貯めておきましょう。
例えば結婚すると、自分だけのお金ではなくなり、ちょっとした買い物の自由もなくなってしまう、という話も多いです。
独身寮にいる間は、手取り収入がほとんどそのままお小遣いになりますので、きっちり資金管理をしていきましょう。
新入行員のときの支出の例(※イメージです)
✓寮費 20,000円 ※天引き
✓食費 5,000円 (朝と夜は寮費に含まれる・昼は支店の食堂@200円)
✓交際費 50,000円 (高級な店は給与上がってから)
✓通信費 10,000円 (日経電子版+格安携帯、Wi-fiは寮にある)
✓衣料費 25,000円 (最初はシーズンに応じた仕事着を揃える必要あり)
✓教育費 20,000円 (読書や必須でない資格取得など)
✓積立など 30,000円 (まずは銀行積立)
1年目はあまり手取が多くないですが、その分飲み会代の傾斜が低くなっているはずです。2年目になると住民税が発生、3年目になると飲み会代の傾斜が上がり、4年目になると同期の結婚式などでご祝儀が出ていきます。
貯められるうちに貯めておきましょう。
・規則正しい生活リズムができる
そもそも銀行は暦どおりの勤務ですので、規則正しいのですが、独身寮ではさらに、食事の時間や大浴場の時間などが決まっていることが多く、また、土日も他の寮生の生活音が聞こえてくるなど、昼夜逆転したりするような不規則な生活はしにくくなっています。
不規則な生活を送っていると、仕事に影響が出たり、健康を害したりするもの。銀行の仕事は常に心身ともに健康な状態を維持していかなければいけません。
寮生活の間に、規則正しいリズムを体に染みつけることをオススメします。
・試験勉強にも役立つ
同期は同じタイミングで同じ試験を受けていきますので、分からない点は聞いたり、また、勉強部屋のようなところがあれば、集まって勉強したりすることができます。
同期が勉強してるのを見ると、自分だけ落ちる訳にはいかない、と思いますよね。
また、外部の資格試験でも、実際に合格している先輩からアドバイスや参考書のお下がりがもらえたりしますので、いい環境だと思います。
必須の資格に取り組みつつ、興味のある方はその他の資格にチャレンジしてみることもあるかと思います。そうした場合でも、実際にその資格に取り組んでいたり、すでに取得した先輩がいるのは、参考になるのではないでしょうか?
・同期の仲が深まる
入行数年は実感しにくいですが、異動を経験し、同期が本部に行きだすと、同期の繋がりのありがたさが分かってきます。
本部に照会をかけるのは、気が引ける人も多いもの。そんな時、同じ釜の飯を食った同期が該当部署にいれば、気軽に聞けるのではないでしょうか?
とくに寮の同期とは大学生のときの付き合いのような感覚で、ぜひ飲み会やBBQ、旅行にも行ったりしてみてください。同期のつながりから結婚相手が見つかったりすることもありますよ(笑)
30代40代にもなると、それぞれが銀行内で出世していたり、外に出て活躍していたり、または家庭を大事にしている子育ての先輩だったりと、様々な刺激を受ける関係になるかもしれませんね。
▶おまけ的なメリット
その他、解説するまでもないような細々したメリットを挙げておきます
・日経新聞がロッカーに届く
・クリーニングは寮内に出せる(ロッカーで受取り)
・スーツ屋さんなど生活に便利な業者さんが来る(特別割引)
・常に管理人さんがいる
・インフルエンザの時は部屋(の前)に食事を運んでくれる
銀行の寮のデメリットは?
逆に、1人暮らしに比べて不自由なこともあります。
・門限がある
社会人にもなって、門限!?と驚く方も多いですが、わりとどこの銀行でも同じだと思います。
その他、週末も外泊する時は外泊届の提出をしなければならない、等の制約があり、うっとおしく感じる方もいらっしゃるかもしれません。
とはいえ、そもそも夜遅くまで飲み歩いて、朝帰り、といった事は翌日の仕事に響く可能性もあり、避けたいところではありますが。
・彼女(彼氏)は入れない
お付き合いしている彼女(彼氏)といえど、独身寮に入ることはできません。
家族であっても入れない場合もあります。規律という意味もありますが、情報漏洩を防ぐ、という観点が大きいようです。
寮の部屋に彼女がいるのが見つかって、即、人事部に通報、強制退寮になった、という話も聞こえてきます。そうした点でも守りをしっかり固めておくことは、銀行員として長生きする秘訣かもしれませんね。
寮の管理人さん次第では、かなり緩く運営されているところもあるようですが、部外者立ち入りが緩いというのは聞いたことがありません。寮によっては監視カメラもあるようなので注意しましょう。
・トイレやお風呂が共同
銀行の寮は昔からリニューアルされていないものが多く、トイレやお風呂が共有になっている事があります。嫌な人は嫌ですね。
共同生活に慣れていない方は、最初は戸惑うかもしれませんので、心構えをしておきましょう。
最初は不満を言っていた同期も、1か月ほどで慣れていましたので、あまり気にし過ぎなくてもいいかもしれません。
尚、女子寮は通常のマンションの様に、個室にトイレやお風呂がついている事が多いです。
・私生活も銀行から離れられない
管理人さんは人事部付きの方であることがほとんどです。
何かあれば、すぐに報告が上がってしまいますので、ご注意ください。
その昔、管理人からのリークで本部栄転がなくなった後輩がいました。
その他、掲示板に銀行からの連絡文書が貼ってあったりと、寮の中にいると、なかなか気が休まらない、という方もいらっしゃいます。
銀行の寮を出たくなったら?
銀行の寮を出るのは、主に、結婚・異動・押し出し・自主退寮となります。
結婚して出る場合は、次は社宅に入ることが出来る銀行もあります。また、そうでなくても家賃補助が出るケースも多く、銀行の福利厚生の手厚さを実感するタイミングとなります。
住宅費が安く抑えられている間に、住宅購入の頭金を貯める、というのは定番です。
異動先に寮がない場合、不公平感をなくすため、借り上げ社宅(銀行が住居を借り、そのまま安い家賃で転貸してもらう)に入居となることが多いです。
押し出しは、新入行員が入り、寮のキャパシティを超える場合、上の年次から順に退去していく事になります。自己都合ではないため、家賃補助などの形で福利厚生としては継続することも多いようです。
年収も上がってるので、お金が貯まります。独身貴族というやつですね。
自主退寮は、特に要因はなく、自分の意思で寮を出る事です。近所に親戚の家があって下宿できる、など、様々な事情がありますが、その後の住宅系の補助は打ち切られることが多いです。
福利厚生の辞退とみなされるんですね。
いかがでしょうか?今回は、銀行の寮生活についてお伝えしました。
不自由な点もありますが、メリットもたくさんある寮生活です。前向きに活用していきたいですね。
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