禁酒19日目 「モラルライセンシング」良い事したら悪いことちょっとぐらいしてもいいよね?という心理現象
「モラルライセンシング」とは良い事したら悪いことちょっとぐらいしてもいいよね?という心理現象です。
「モラルライセンシング」は「モラル」という言葉から分かるように、あなたが道徳的に素晴らしいと思っている行動がトリガーになります。
さらに悪いことに、モラル・ライセンシングの反動で憂さ晴らしをしたくなるだけでなく、モラル・ライセンシングには善い行為を抑止する効果もあります。過去に行った道徳的に善いとされている行いを思い出すと「今日くらいはいいか」と自分を甘やかしたくなるのです。
その効果は実験結果でも明らかにされています。寄付金の依頼を受けたときに、自分が以前にも寄付したことを思い出した人は、そのような過去の善行gを思い出さなかった人たちに比べ、寄付した金額がなんと6割も低いという結果が出ています。
いつもより余計に仕事した、友達の引っ越し手伝った、朝のランニングを始めたなどはもちろん飲酒欲のトリガーになります。それどころか、飲酒の機会を常に探しているあなたなら「朝いつもより早く起きた」というだけで「今日は早起きしたから飲んでもいいかな?」なんて思ったりしてしまいます。(実際私は過去にやった事があります・・・)
また、更に悪い事にモラル・ライセンシングは実際に善い行いをしたときに陥るのではなく、しようと考えただけでも陥ってしまうのです。つまり、未来に良い行いをする予定を立てただけで飲酒欲を引き起こす可能性があります。
例えば、明日は拾ったサイフを届けに行くから、今日は飲むか・・・
モラル・ライセンシングが引き起こす状況はひどく馬鹿げた行為に見えるかもしれません。しかし9日目に説明したように原始の人間の本能は欲望のままに生きたいと望みます。
人に認められたいという欲求より、道徳や常識や社会に縛られず自由に生きたいという本能が勝ってしまうのです。
ですから、モラル・ライセンシングは本能のままの欲望を満たすための言い訳もしくはストレス発散機能して働いているのかもしれません。
何か良いことをした日は注意して下さい。あなたはの思考回路はちょっとぐらい悪いことをしても許されるという状態になります。
モラルライセンシングに陥ってしまってアルコールを飲んでしまうとどうなるのか?「明日からがんばろう!」ってなりますよね?そこで思い出して下さい。昨日のお話を!
「明日から頑張ろう」が「明後日から頑張ろう」に変わる可能性があります。もしくはどうにでもなれ効果で全てを投げ出してまた連続飲酒に逆戻りの可能性があります。
まさに飲酒の無限ループ。モラルライセンシングに陥りそうになったら自分がなぜ今日飲んではイケないのかよーく思い出してみましょう。
今日はこの文を書いてるだけで怖くなってきましたので飲みません。
あしたも同士の皆さんがんばりましょう。
永作