有益なバカと迷惑なバカ "ヒューマン・リソース"に関するお話
有益なバカは、人を和ませてくれる。
メガネが無いといって、実は自分の額にあるなんてのは有名だ。
「PCのポインタをもっと右に」と指示すれば「もう机の端なのでマウスをもっと右に動かせません。」と言ったり、iphonに向かって「アレクサ!」と何度も叫んで一人でキレていたり、自分の息子がアメリカに留学に行くのを説明するのに「うちの息子アメリカにホームレスに行くんですよ。」と説明してしまったり、有益なバカは人を和ませる。
迷惑なバカは、本当に迷惑をかける。
人が倒れた時に「AED持ってこい!」と頼めばLEDの電球を持ってきたり、長年かけて育てた中華鍋を熱心に洗剤で洗ったり、自己啓発本の「正直に生きなさい」という言葉を信じて職場の浮気を誰構わず話まくったりと、熱心なバカは良かれと思って間違ったことを熱心に遂行するから始末が悪い。また、叱ったりすれば自分が正しいとすねてしまう。本当に困ったものである。
さて、あなた職場や友人はどうでしょう。有益なバカも迷惑なバカも存在するのではないでしょうか?
会社を経営する学問の中に「マネジメント」というものがあります。マネジメントとはその名の通り、会社をスムーズに動かすための学問です。その中にはマネージャーを始めとするそれぞれの役割や仕事内容、マーケティングなどが含まれます。
その中に人事があります。どこにどのような人を配属すればいいのか?これは結構難しい問題です。
気難しく部下に人気の無いボスの部署が高成績を出していたり、誰を配属しても上手く行かないポジションがあったり、人事はかなりの悩みどころです。
そんな人事に関する考えのなかで、元ドイツ陸軍ゼークトが語ったとされる「ゼークトの組織論」があります。その内容は以下のようなものです。
「利口で勤勉なものは参謀に」
つまり会社に当てはめると中間管理職でしょうか。利口で勤勉なので上からの命令もよく咀嚼して実行に移し、部下にも適切に指示を出す。
「利口で怠慢なのは指揮官に」
会社で言えば社長やプロジェクトのトップ。利口で怠慢なので、なるべく楽をできる方法を模索する。つまり、最も効率よい方法を常に探し求めるということでしょう。
「愚鈍で怠慢なのは平社員に」
怠慢なので指示待ち人間。ただし、命令された以外の余計なことはしないので特に会社に害はない。
「愚鈍で勤勉」
こいつだけは絶対に首にしなければならない。なぜなら、熱心に間違った事をやり続け、熱心が故に自ら考え行動に移す。愚鈍なバカがそれをすれば現場は大混乱になる。
いかがでしょうか?これは本当にゼークトが語ったのではなく、都市伝説ではないかと言われていますが、なんとなく納得できる内容ではないでしょうか。
迷惑なバカがあなたをイライラさせるようにあなたの会社や友人に愚鈍で勤勉な方はいらっしゃいませんでしょうか。
ゼーグトの進言によれば会社ならば即刻首にして、友人ならばすぐに遠ざかった方がよさそうです。