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投球障害へのピラティスメソッドの活用③ー胸郭編ー


■はじめに

C−I Baseball2期生の戸高です。
今回の配信はサポートメンバーシリーズとなります。

私が配信する内容としては「ピラティス【pilates】」というメソッド1つのツールとして投球障害の治療、予防、パフォーマンスの向上にどう活かしていくかに焦点をあてて、3記事にわたり解説していきたいと思います。

投球障害へのピラティスメソッドの活用①
-呼吸編-
投球障害へのピラティスメソッドの活用②
‐腹腔内圧編‐
投球障害へのピラティスメソッドの活用③
‐胸郭編‐

ーこれまでの記事

■胸郭(thoracic)

・胸郭とは

投球動作において『胸郭』は重要な部位になります。
投球時の胸郭の役割の前に解剖学や運動学をおさらいしたいと思います。

胸郭とは12椎体の胸椎、12対の肋骨、胸骨から構成されるかご上の骨格になります。
解剖的な役割としては内臓の保護になります。

・joint by joint theoryから紐解く

Joint by Joint Theory から胸郭をみると可動性の関節になるので胸郭は可動性が求められる関節になります。
脊柱の可動性を見ている研究でも腰椎は伸展15、回旋5度で、胸椎は伸展20-25度、回旋30度と脊柱の中でも可動域に置いて胸椎の果たす役割は大きいです。
したがって胸郭は可動性が重要な場所になります。

・胸郭の運動

胸郭の運動に関与する関節は以下の3つになります。

胸郭を構成する関節
・胸肋関節
・肋椎関節
・胸椎椎間関節

また胸郭は3つのパートに分類されます。

上位胸郭:胸骨柄と第1,2肋骨、第1,2胸椎
中位胸郭:胸骨と第3−6肋骨、第2胸椎の下半分から第6胸椎の上半分
下位胸郭:胸骨と第7‐10肋骨、第6胸椎の下半分から第10胸椎

そのパートによって肋椎関節の角度が異なっており、上位・中位胸郭では前額面に対し約25~35度、下位胸郭では前額面に対し約35~45度と下位胸郭のほうが開いているという違いがあります。

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