J事務所。心の傷は今もここに...
「こんちはー」
「いらっしゃ~い」
「よく降るね、それにしてもこの雨は」
「まったく、うっとしい限りですね」
「雨の日ってのは、見てるだけなら静かで落ち着いてていいんだけどね」
「ホントですね。雨音は癒しのヒーリングサウンドです」
「笑 そんなオシャレなこと言える人だっけ? 笑」
「今夜この雨に姪っ子はライブ行ってるんですよ」
「ふ~ん、誰の?」
「最近何かと色々のJ関係です」
「ほぉ~」
「どう思います?週刊誌じゃ、まぁ~盛況ですけど」
「う~ん、もっと古い時代はさ、女性が歌手や女優になるって時に、
いわゆる枕営業なんて当たり前にあったわけでしょ」
「それと同じだとは言わないけど、問題は今一線で活躍してるメンバーに
どの程度そういうことがあったかだよね」
「なるほど、そうですね~」
「そしてそういう人たちが声を上げるかどうか」
「難しいでしょうね」
「僕はさ、J団体のファンでも何でもないけど、この問題はファンの人たちも一緒になって解決すべきだと思うんだ」
「と、言いますと?」
「だってさ、推しのメンバーが、もしかしたらまだ少年の時に、
ホントにつらい思い、怖い思いをしたかもしれないじゃない?
そんなかわいそうなことってある?」
「その時はそういうこともあるんだ、デビューのためには仕方ないって
押し殺したかもしれないけど、心にとてもとても深い傷を負ったのは
確実なんだよね」
「きっとそうでしょうね」
「だから今、一線で活躍してる人はもろもろもあって
声を上げにくいだろうけど、ファンが励まして、すべてを明らかにする
という意味で、あったこと洗いざらい話すよう一体となって解決に協力して欲しいと思うんだ」
「すべてを明らかに、それがキーポイントですね」
「そう。それに第一線で活躍してる人には、事務所に所属は出来ても、残念ながらメジャーデビュー出来なくて消えていった無数のメンバー達への責任だってあるよね。それをぜひ、果たしてほしい」
「責任、ありますね」
「僕は小学生の頃いじめにあって、楽しいはずだった幼少期が
まるで地獄のようだった。
その心の傷ってものは決して過去のつらい記憶なんかじゃない。
未だにここにあって苦しんでいる現在進行形の問題なんだ」
「心の傷は絶対軽視しちゃいけない。ちゃんと解決しなければPTSD
となって、その人の人生に最後までついて回って滅茶苦茶にしてしまう」
「深刻で怖い問題なんですね。単なる芸能界の裏話なんかじゃすまない」
「今回、勇気をもって声を上げた人たちだって、もうそこそこいい歳に
なってて、十年単位で時間は経ってるわけでしょ。
それだって、こうしてまだ苦しんでいるってことなんだもんね」
「ホントにそうですね~」
「例えば、一度事務所を解体して、現在の事実上トップメンバー達が新しい事務所を立ち上げてもいいと思うんだよね、この際」
「このところずいぶん退所者も出ましたもんね」
「うん。ここで心機一転もいいんじゃないかな?
こんな問題とは別に、みんな素晴らしい才能を持ってるんだしさ」
「そうですよ、コーヒー入りましたよ」
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