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我慢は出来ない〜ダイエットなんていらない!?


「こんばんはー」

「おっ、いらっしゃい」
「あれ、なんか今日はカッコいいですねー。出掛け帰りですか?」

「何にも出ないよ 笑」

「さすがギター弾き!脚、細っそ 笑」
「ミュージシャン、特にギタリストはなんでみんな脚細いんですかね?」

「スキニージーンズにロンドンブーツってイメージ、確かにあるよね」

「その歳でその脚の細さは奇跡ですよ!」

「歳は言うなって!笑 体質なんだと思うんだよね、元々体重ある方じゃないからさ」

「僕もダイエットの真似事みたいなことやってますけど、まぁ〜減らないです 笑」

「歳は重ねれば重ねるほど、身体の新陳代謝量は落ちていくからね」

「若い頃とは確かに体重って落ちなくなってる気がします」

「それにさ、ダイエットって言葉自体、誤解や勘違いしていることが多いと思うんだ」

「と、言いますと?」

「まずさ、歳と体重とか、男性と女性で平均体重とかっていう暗黙の数値が存在するじゃない」
「この歳ならこのくらいとか、女性ならこのくらいとかさ」

「そうですね〜あります、あります」

「人間にはさ、その人に合ったっていうか、その人の適性体重ってあると思うんだよ」
「だって骨格の違い、身長の違い、その時の年齢だって人それぞれな訳でしょ」

「そうですね〜」

「だから体重で太い、細いのを測っちゃうのは無理があるんだよね、絶対」

「ただ数字の呪縛ってありますよね、体重計の数値が気になる」

「もちろんその数値からダイエットって始めたりするんだろうけど、
運動よりもとかく言われるのは食事でしょ」

「食べる量=太る、痩せるって信じてますよ、みんな」

「その量さ。いわゆる細いとかスタイルいいって言われている人の食べる量はそれこそ普通なんだよ」

「普通ですか?かなり絞って我慢してるっていうイメージがありますけど」

「認識の違いって言えばいいのかな。その人にしたらその量は普通なんだよ。特に我慢して量を減らしてたりする訳じゃないんだ」
「人間、我慢って出来ないんだよ。トイレどこまで我慢できる?」

「なるほど、なるほど」

「いわゆる痩せたいと思っている人たちから見ると、
あんなちょっとしか食べなきゃ、それは痩せるよねって言われる」
「スタイル良く見せるためには食べる量を極端に減らしてキツいダイエットしてるように見えるんだよ」

「案外そうかもしれませんね」

「ダイエットなんか必要ないっていうのが自論でね」

「必要ないですか?」

「そう。自分にあった量を食べるってことが大切なわけで、でもそれはダイエットとは言わないんだよ」
「その量は、その人にとってごく普通なわけだからね。痩せたいと思ってる人たちからはダイエットに見えるだろうけど」

「何を食べるとか、食べる順番がどうとかいう人もいるけど、
大切なのは今の自分にあった量、カロリーを知って摂るということなんだ」
「日々の運動量が多い人はそれなりに食べる量も多くていいだろうし、
反対にデスクワーク主体の人の量は当然少なくなるだろうしね」

「そういうことですね」

「それとスケジューリングも大事。一日単位、週単位、月単位で考えるっていうことさ」

「どういうことですか?」

「例えば今日は必要以上の量を食べてしまった。それはいいんだよ。
全然いい。でもそうしたら次の日は減らしてバランスを取る」

「なるほど!」

「今週はいろいろ集まりがあって結構飲み食べしてしまった。
それなら来週は調整してバランスを取るっていうふうに、日・週・月の
トータルで調整することを常に考えてやれば、変な我慢することはなくなる」

「それは一般に考えるダイエットとは違いますね」

「でしょ。だからダイエットなんかいらないんだよ 笑」

      「なるほどね〜、コーヒー入りましたよ」

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