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🇺🇦放射性物質流出事故後31年目のチェルノブイリを訪問


ウクライナの首都キエフから車で2時間程の街、チェルノブイリ。その先には原子力発電所で働く人々が住まう街プリピャチが地図上には存在せず、政府の秘密裏に存在していた。
片田舎の小さな村を想像するが、そこは計画的に作り込まれた理想郷で、巨大な飛び込みプールがあり、レストランがあり、大きなバス停、学校があり、オープンを控えたアミューズメントパークがあり‥、皆が住みたいと思える経済的に豊かな街であった。
1986年4月26日に起きたチェルノブイリ原子力発電所の制御不能の事故で理想郷は二度と人の住めない廃墟になった。
廃墟といえど、今は木々が生い茂り緑豊かな森に覆われ、人の邪魔なく野生動物が生息し、とても美しい場所。
ガイガーカウンターが数値70μSv/hを超え警告アラームを鳴らし続ける場所が至る所に存在し、空中も平均0.2μSv/hを超え、人間が住むことは出来ない場所。30年以上経った今では若い人はこの事故を知らないという。チェルノブイリ原子力発電所の汚染された水が大量に流れたドニエプル川ではビーチで夏を楽しむ人々がいたり、かつての事故は無かったかのように生活している。人々が川で遊べる=安全である保証はされているわけではなく、知らない人々が増えているだけ。
観光ツアーがチェルノブイリを駆け巡るのはただ単に好奇心を満たす為ではなく多くの人に知ってもらいそして広げて貰いたいからだという。かつて起きた過ちを繰り返さないように人類の過去と未来を考えて欲しい意図が前提。電気を作る、ただそれだけの為に人類の命を脅かす場所に。
ひとが住めなくなった場所には野生動物や緑が生い茂りかつて何も無かった元の場所のように戻りつつあるが、放射性物質の量だけは元には戻っていない。
撮影:2017

事故を起こした原子力発電所
旧ソ連が開発
発電実験中の暴走事故
死者は早期30人
長期4000人
被害者は数十万人以上
爆発した4号炉。30年の耐久年数を超えたコンクリートの石棺は、現在は丸ごとドームに覆われている。ドームに覆われていても、空中でもガイガーカウンターが4μSv/hを超える場所もある。
ウクライナの首都キエフから車で2時間程の街
ドニエプル川に直結している
原子力発電所の関係者の為に作られた街Припятьプリピャチ。野生のキツネが訪問者のくれる食べ物を期待してやってきた。
チェルノブイリの街の境界線である『Чорнобиль』の表示が見える
森の中に突如現れる夢の街‥だった
原子力発電所の入り口
立ち入り禁止区域
放置されて朽ちた🚗
除染された土がドラム缶に
まとめたところでなんの意味があるのか
建物を飲み込む木々
荒廃して危険な建物もある中で中に入れる建物もある
ガラス窓はもう無い
捲れた壁
かつて病院だったところ
文化ホールのような所
床が抜けて歩けない
静かに事の経過を見てきたドール
住居の一室
壁紙や椅子など当時のインテリアの様子がわかる
至る所に点在する朽ちたドール
飛び込み台のある立派なプール施設
深くて大きな充実した設備
集合住宅のホール
学校の給食室
ここに住人は一時避難した
避難時に使用されたであろう無数の放置されたガスマスク
針を無くし時を刻めなくなった時計
恐怖に怯えて役に立たないガスマスクをつけて身を寄せていたのでしょうか
教室だったところ
比較的綺麗に残っている学校の壁
丈夫な作りだったよう
オープン間近に控えて一度もお客を迎え入れずに
果てた遊園地
撤去されることも使われることもない
ここに笑顔の人々が来ることはありませんでした
いずれ観覧車も緑に覆われてしまうかも
集合住宅の屋上から街全体を見下ろす
森の中の理想郷を目指していた
いつか建物も見えなくなってしまうかも
旧ソ連のミサイルレーダー感知機
外部攻撃ではなく自滅して負の遺産となった
ミサイル感知機
地面には高線量地帯が点在
自然放射線の年間被ばく量は2mSv程度
この場所はレントゲン1回分の放射線量
58.32 μSv
2日間で軽く年間被曝量を超える
この地を踏んだ靴は処分した
ウクライナで購入した100フリヴニャ(300円位)の靴
原子炉4号機から休憩の為に出てきた作業員の方々
この地を出る時は放射線量測定器でチェックしないと外に戻れない

またこのような場所が増えるのかと一番嘆いているのはウクライナの人々
民間人はいつも犠牲者
もう十分行きすぎている
手に負えないのに手を出しつづけ
失敗しても学ばない
人間が地球の存在を脅かす癌だと言われる証拠のような場所

放置されて30年以上経つ持ち主の不在の子供の靴
物は汚染された地に在り続ける

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