自主組織を作り、直接民主主義を実践しよう!セルビアの大学占拠からの手紙
原文:https://trise.org/2024/12/23/self-organize-and-start-practicing-direct-democracy-now-letter-from-the-occupied-universities-of-serbia/
原文掲載日:2024年12月23日
セルビアのノヴィ゠サド駅で屋根の一部が崩落し、15人が死亡した犯罪的事件から1カ月半、セルビア民衆は組織を作り続け、結集の中核には学生達がいる!全てが始まったのはノヴィ゠サド演劇学校だった。学生達は抗議のために学校の前の街路を封鎖したのである。集会の最中、学生達は「憤慨した市民」を装った政府の暴漢に襲われた。これをきっかけに、抗議する学生達との連帯・政府に対する怒りの大きな波が起きた。25日、学生達は学校を占拠し、その後すぐに全国で何十もの占拠が続いた。
1990年代以降、かつての「実在する社会主義」圏の多くの国が政治に無関心になっているが、学生達はこれを拒否し、国の大半の大学を占拠して、閣僚の辞任・犯罪の責任者の訴追・中国企業が僅か数カ月前に完成させた屋根改修に関する文書の開示を求めている。この要求や汚職に対する憤りの表明以上に興味深いのは、学生達が水平型実践を採用していること、そして、この地域の問題だらけの政治情況に対する代案として直接民主制に言及していることである。
以下は、草の根学生ネットワークsviublokade.fduが発表した呼び掛けである。
世界中の学生達への手紙
この手紙は緊急の行動要請です!
現在セルビアでは、80学部の内62学部を学生が完全に掌握しています。これは1968年以来、この地方で最大の学生抗議行動です。きっかけは一連の悲劇的事件ですが、その原因は、支配体制が何十年にもわたって続けてきた弾圧・汚職・暴力です。これまでのところ、野党の手法は役に立たないと証明されています。だからこそ、私達学生は自分達の手で問題を解決することにしました。私達は授業を中断し、学生代表団体を全て解散させ、総会を自主的に組織し、要求を採決し、作業グループを作り、圧力を掛け始めています。私達は学部棟に入居し、日常生活を送れるよう改造しました。台所・寮・薬局・作業場・映画館・独習のための教室を設けました。僅か3週間で、セルビアにあるほとんど全ての大学校舎が24時間体制の政治的自主組織の拠点になったのです。私達は、同胞からの全面的支持を得、彼等の寄付で生き延びています。そして、毎日、他の社会的弱者グループが私たちの闘争に加わっています。
学部封鎖は学生自主組織の最も急進的な形態です。封鎖には、授業や試験義務の停止も含まれ、教授と管理職の支援なしに運営されています。皆さんにはこのように自主組織を作る権利があり、大学の自治権のおかげで、警察の直接介入からも守られます。要求が適うまで、学部封鎖は続きます。学部の業務停止自体が、国家機関への圧力の一形態として機能するのです。労働者にとってのストライキは、学生にとっての封鎖です。歴史的には、より利用しやすい教育を求めた闘争で学部封鎖は成功してきました。しかし今日、私達は、より広範な社会問題に対処すべく学部封鎖を使わねばなりません。
私達は作業グループを通じて封鎖を組織しています。作業グループには希望するなら誰でも参加でき、戦略・公的活動・メディア・セキュリティ・封鎖された学部内での様々な活動に注力します。
作業グループは、そのアイディアと提案を総会に提示します。総会は学部にいる全ての学生が参加できる公開フォーラムです。総会の本会議を通じて、直接民主制が実践されます。誰もが平等に発言権を持ち、抗議行動の方向性に関する諸事項を決定する権利を持っています。
世界は崩壊寸前です。代議制民主主義は破綻しています。私達の未来は危機に瀕しています。世界の進路を制御し、変化させるにはこの方法しかありません。封鎖には無数の理由があります。あなたにとってそれが何であるかは、あなたが一番よく分かっているでしょう。
この手紙を翻訳し、共有してください!
自主組織を作り、直接民主主義を今始めよう!
世界の学生諸君、封鎖に参加しよう!