がんばれという言葉はもう聞き飽きました。 がんばれ以外の人を鼓舞する言葉はどれも難しくてピンときません ヒトから求められることをできる限り全て手負いでしようとしてきました。こrまでそれで大丈夫だったから。 でも、歳を取ればとるほど、自分の周りに重圧が増えていること。また、その重圧が今後も種類も増えてさらに増え続けていくこと。 自分の意見など二の次でこれまでがんばってきました。今思えばこの周りにながされる性格が災いしてるのだと思います。もう求められるのはいやです。 一人になりた
ある日の午後、インスタで急に稼ぎませんかと言われました。 Twitter開けば同世代がなんか成功してました。 変わったねとか変わったよ。とか、みんな笑顔で話してる。 ぼくは変わったのだろうか ぼくらは変わったのだろうか。 世間は今日も狭くてこわい 厳しすぎてみんな頭を下げている。 『申し訳ありません』が五秒に一回売れている世の中で 『これがおすすめ』が普通になっていって 『量産型』と蹴られるのがぼくらだ。 ただ、それでも そうじゃなくても ぼくの帰りを待っている人がいても
「今日はありがとう」 明日になれば ぼくと君はなにもなかったように つきあっているのかな 恋をしているのかな どうだっていいや そんな なんだっていいや どうせ 夜は明けて 君はまたひとつ泣いて、 ぼくはまたふたつ泣いて 今日はありがとうを また別の人にも言うかな でも、君に向けたありがとうは 決して苦しまぎれでなくて そのとき思いつける最善の 言葉だったと信じていいかな 「今日はありがとう」 なんて なんだか照れくさいよな 一日一日
エピソード1 そうだ。僕が昔好きだった人の話をしよう。 そのまえに、身の回りの整理をしなくちゃ。 リュカ、君には奥さんがいるのかい? そうか、子どもも。 なんで今日はぼくのところに? ふふ、喧嘩か。 ぼく? ぼくの話はいいじゃないか。 今からちとばかし話をするのだから。 そうだな、あれはぼくがまだフクオカという町にいたときでね、あの娘は笑ったときに見える八重歯がとてもかわいらしい子だったんだ。 昔のぼくはとても親の言うことを聞くいい子でね。 ほんとだぜ? 女の子と付き合うな
プロローグ 物語の主人公になりたい。 そう思ったぼくがノートにオリジナルの小説を書き始めたのは小学校五年生の国語の時間からだ。 小説の書き方、としてオリジナルの小説を作る課題。 原稿用紙に書きなぐり、きれいに半分に折れなくて、製本うまくできなかったのを覚えているが、あの本の中にはまぎれもなく当時のぼくが思い描くことのできる最強にかっこいいぼくがいた思い出があると確信している。 物語の中の自分はいわば夢の中と一緒だ。 なんでもしたいことが出来る。 あるときはとてつもなく大きな