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オシャレな靴磨き屋さんから未来のビジネスを考える

大阪駅中のLUCUA、その最上階近く蔦屋書店内にある靴磨き屋さんがある。

この店を利用する前は、探しても無かったり、ようやっと見つけても靴が潰れて返ってきたりしていた。

これまでなぜこの職種はこれまでなかなか現れ無かったのだろう?

一つは、イメージを刷新したところにある。靴磨き屋というと外の露店でしているイメージがあった。何か落ちぶれた人がその職に就いているという固定観念があった。

大阪ど真ん中のLUCUAというオシャレなところに店を構えるというところから、イメージの刷新を図ったのだろう。

こうすることで、ビジネスマンが立ち寄れるという好立地というだけでなく、労働市場からしても魅力ある職場に映り、有能な労働者を引き寄せる力にもなったのだ。

戦後生まれの私でも、靴磨きというと終戦混乱期に、多くので靴磨きの露店構え、駅前でビジネスマンを相手にしていたというイメージがある。

令和は戦後から70年以上経ち、LGBTなどに代表されるように、それまでの保守的で、凝り固まった価値観や観念が大きく変わる転換点にあるのではないだろうか。

これまでの価値観から下賤なものと見られたり、見落としていたものごとが、脚光を浴びていく時代だ。

消費者もそれを柔軟に受け入れる新しい考え方を持ちつつある。

色んなトレンドを見聞きして、どんな活動やビジネスが芽吹いているか見ることも大切だと思う。

ほんの小さなトレンドでも、時代の大きな新しい流れの一つなのかもしれないのだ。

二つ目。なぜ靴磨き屋さんが新しくできたのか。

おそらく1人世帯が増えたというのもある。
以前は、主婦が家の仕事として靴磨きもしてくれていたが、1人世帯だと仕事終わりに家事の後に靴磨きをするというのは、少々面倒な話なわけだ。

晩婚化や未婚化が進む現代では、以前は主婦がしていた家事関連が、大きな売買市場として立ち現れてきていると思う。

例えば、以前は外食というと家族で少し贅沢するという位置付けだったり、サラリーマンが日中昼食を食べる、というものだったと思う。

今は単身ものが、夜食を食べるための外食というのも大きなマーケットになってきていると思う。

コンビニなんかも、冷凍食材をより充実させるようになったのも、こういった単身世帯の夜食向けなのだろう。

三つ目。靴磨きなど、慣れれば数分で終わるものだ。これをお金を出してまで、なぜ他人にしてもらおうと思うのだろう。

これはおそらく、現代人は極端に面倒くさがりになっているのではないか?少しでも不便なものは許容できない。

例えば、スマートフォンの画面切り替わりが少しでももたつくのは、不快に感じる。
ちょっとした心身の不快さは、全て排除していきたいと思っている。

寒い暑い、汚い、しんどい、面倒、気持ち悪い、こんなものは全て排除していくのが、現代な訳だ。

こう考えると、現代や未来の人々は、どんな精神になっていくのだろう?
少し前にもキレる若者と言われた時分もあったが、ちょっとした不快でも感情のコントロールが効かなくなるのだろうか?
最近、労働災害としての精神疾患が最多を更新していっている。これも精神負荷に対して、過敏に反応してしまう人が増えてきているのかもしれない。

四つ目。ステータスや外見、美に男性もかなり過敏になりつつあるのかもしれない。

男は度胸。女は愛嬌とは昔言われたが、平成以降、男性アイドルがステータスシンボルとなり、男も外見をかなり意識するようになったと思われる。

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