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バドミントンにおける"型を忘れるための型"(習得への情熱①)
はじめに
みなさんはジョッシュ・ウェイツキンという人を知っているだろうか。彼はチェスの世界チャンピオンになり、その後に全く別競技である太極拳推手の太極拳の世界チャンピオンになった偉大な人物である。そんな彼が自らの言葉で書いた本が以下の習得への情熱」である。ジョッシュが何かを極めてトップに立つためのスキルの習得技術について記述している。この本に書かれていることをこれから何回かに分けてバドミントンに紐付けて考察していきたい。
型を忘れるための型
最初のうちは、一つか二つの重要要素しか同時並行で熟考できないが、ある程度の基礎学習期間を経ると、より多くの原理が統合され、一つの流れとしてとらえることのできる直感が養われる。最終的に、こういった基本原理の数々は自分の奥深くに吸収され、もはや意識的に考えずともしっかりと自分の中で根付いたものとなる。
ジョッシュは上記のことを「型を忘れるための型」と呼んでいる。これが成長に不可欠な一つの学習方法と言っています。
また、型を忘れるための型について本書では以下のようにも表現されています。
身について自然に使えるようになった知識(と感じられるもの)に技術的な知識が統合されるプロセス
日々の練習は「意識的に行うことを無意識にできるようにしていくこと」を繰り返していると考えられます。例えばバドミントンのダブルスにおいて、前衛でラケットを上げておくことを初めは意識的に考えないと、ラケットが下がってしまうが、ある程度経験を積んでくると、何も考えずに無意識でラケットを上げられるようになっていきます。人間が意識を向けられる先には限りがあります。意識的に行っていたことを無意識に行えるようにすることで、また別の課題、技術に意識を向けられる、これが練習の意味だと思います。
結局は基礎の反復練習?
バドミントンにおけるトップ選手はスイングや、フットワークに無駄がなく滑らかです。トップ選手の練習動画がたまにyoutubeやSNSで公開されているが、基本的な動きやショットのノック等が多く、特別なことはほとんどやっていないように見えます。ただ、練習している量と練習時の意識が違います。1球1球のフィードバックをしっかり行い、基礎を徹底的に練習して、より無意識にシャトルをコントロールして打つ技術を身につけていくことが結局はトップに辿り着くために必要なのではないかと感じています。
また、ジョッシュは太極拳の練習方法の1つとして具体的に以下のように述べています。
決められた動きをスローモーションで徹底的に純化させながら何千回も繰り返してきたことで、僕の身体はもはや直感的にそういう姿勢をとることができるようになっていた。
バドミントンにおける素振りでも同じことが言えると思います。スローモーションで行い、細かな動きもしっかり観ながら、フォームを改善しつつ、身体に動きを染み付かせていくことがいかに大事であると考えられます。
おわりに
このような感じで、本書を読んで自分が特に大事だと感じたことを抜粋して、バドミントンのスキル向上に紐付けて思考していきたいと思います。自分の考えを整理しつつ、読者の皆さんに役に立つ情報を引き続き、発信していきたいと思います。