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着ぐるみ作った話なっしー

みなさんは着ぐるみを作ったことはありますか?

私は若気の至りで1回だけ作ったことがあります。

10年ほど前のことになりますが、千葉県船橋市の非公認ゆるキャラのふなっしーが大ブレイクしました。

このゆるキャラ、実は曲も出しています。
代表曲が「ふな ふな ふなっしー」という曲です。
PVには高見沢俊彦さんが出演されています。
ふなっしーは裏声のような声で話すゆるキャラでして、この曲も普段の声と同じ声質で歌っています。

ある時、友人達とカラオケに行くことになり、この曲を入れて歌ってみました。
すると、誰も知らない曲だったのに、かなり盛り上がったのです。
そして、友人がボソッと言ったのです。

「あれ?声そっくりだね。」

なんと、私の裏声がふなっしーの声にかなり似ていたのです。
すぐさまこのような思考回路になります。

そうだ、
ふなっしーのお面を取りに行こう。

お面をつけてふなっしーの曲を歌えば、さらに盛り上がってみんな笑顔になること間違いなしです。

善は急げ。
UFOキャッチャーでふなっしーのお面が景品として出されていたのをチェックしていたので、すぐにゲームセンターへ向かいました。

チャリン…

ボトッ…

ボトッ…

取れない


UFOキャッチャーは得意なほうではあるのですが、明らかにアームが弱すぎて掴めないのです。
500円使っても取れなかった私はあることを決断します。

なんだ、作ればいいじゃないか。


狂ってますね。
今の私が、過去の私に会えたら狂ってるよ。って教えてあげます。

しかし、面白さと、人を笑顔にするという目標のためには止まれない性格の私は設計に着手します。

ネットを探していると、東大生の方がふなっしーを作っている動画を見つけました。

ふなっしーの寸法について情報がない時代でしたが、この方はテレビに出演している芸能人の方と比較して、ある程度の寸法を計算されてました。

↓ それがこちらです。

動画を上げてくれてありがとうございます!

そう思うのと同時に、同じことをしている人がいると分かり、勇気をもらえました。

この方は頭を塩化ビニルのパイプを使っていましたが、丈夫な反面、重そうだったので私は発泡スチロールで作ることにしました。

ある程度の設計が整ったので、布を買いに行きます。
が、当時、仕事で残業が多かったためなかなか買い物にいけませんでした。

ということで目をつけたのが夜勤です。
夜勤なら勤務明けの日中帯に買い物にいけるのです。

無睡眠で目がバッキバキの中、人生初めてのユザワヤに向かいました。

携帯の設計図と睨めっこしながら、10色近くある黄色の布の中から最も近い色を4m選びます。
ただ、1枚だけだと透けてしまう可能性があるため、4m×2で合計8mを購入しました。

同様に、お腹周りの青色8m、リボンの赤色、頭の葉っぱの緑色の布をそれぞれ購入します。

薄い布だけだと、強度が不足しているため黄色と青色の裏地用に16m購入しました。

レジで購入する際、すごい目で店員さんに見られたのを覚えています笑
目がバキバキな上に、明らかにふなっしー色の布を買っているのでただならぬ雰囲気を感じたのかもしれません。

次は、東急ハンズに向かいます。
頭の部品用に下記を購入しました。

  • 発泡スチロール

  • ライオンボード(固めのスポンジです。)

  • 強力両面テープ

その他、100均で下記を購入しました。

  • 洗濯ネット

  • 黒と赤のフェルト

  • フェルトのパズルマット

材料の準備は整いました。

当時、実家に住んでいました。
夜勤後とは思えない荷物で帰宅したため親にすごい目で見られましたが、気にしないこととします。

製作1日目


まずは頭を作り始めます。
いきなり本番用の発報スチロールで作ると失敗した場合に材料の追加買い出しになるので、小さい試作品を作りました。
頭の上に乗せる円形の帽子を目指します。

問題なかったので、大きめの発報スチロールで作りました。

次にライオンボードで柱の間を貼り合わせていきます。
頭の完成です。
仕事が終わってから作っているので、毎日深夜まで作業しています。元気すぎます。

製作2日目


次にズボンを作ります。
設計図の大きさ通り、型紙を作ります。

型紙に合わせてミシンでズボンを縫っていきます。

だいぶズボンのようになってきましたね。

パズルマットを丸く切り、足の裏に縫い合わせます。
ズボンの完成です。

製作3日目


そろそろ疲れてきてます。

なぜこんなものを作ろうとしてしまったのか。

後悔してもはじまりません。やっていきます。
疲れていたので、一番簡単なお腹を作ることにしました。

気分が乗ってきたので、頭を作ります。
目と口を印刷した紙を置いて大きさをチェックしています。

さらに腕を作ります。

疲れているとはなんだったのか。

深夜3時、パワーがみなぎってきます。

さすがにこの後寝ました。

製作4日目


そろそろ終盤になってきました。
目やリボン、葉っぱなどの細かな部品を作ります。

目に関しては洗濯ネットを切り取り、黒と赤のフェルトを目やほっぺた、口の大きさにそれぞれ切ります。
目の洗濯ネットとフェルトは木工用ボンドで接着しました。

リボンと葉っぱを作ります。
葉っぱは連日の作業で疲れていたようで、縫い目が荒くなってしまいました。

ついに全てのパーツが完成しました!

製作5日目


どれほどこの時を楽しみにしていたことか。

ついにこの時がきました。全てのパーツの合体作業です。

縫い合わせる前になります。

余談ですが、ミシンは失敗しても糸をほどけばやり直せるので気軽にできますね。
ただ、布を切る作業は間違えてしまうと材料の再調達が必要になるので、気をつけて作業する必要があり、とても疲れますね。

なんやかんやで全てを縫い合わせ、

完成です!

梨汁ぶしゃーの時の、ムンクの叫びのような顔をしても、弾力性で顔がすぐに戻れるように、顔の内側にはライオンボードを入れています。

では、満を持して行きましょう。

カラオケへ!


着ぐるみの頭の直径は60cmもあります。
どこかに夜逃げするような荷物を背負い、受付を済ませ、いざ出陣です。

大体のカラオケ店は各部屋に監視カメラがついているので、店員はさぞ驚いたかもしれません。

カラオケガチ勢のベクトルが違うやつが来てしまった。


この時のためにサンワサプライの拡声器を購入しました。
ヘッドマイクがコードで繋がっており、着ぐるみの外側につけた拡声器で声を大きく出すことができます。

↓ 実際に歌ってる様子がこちらです。

動画の切り抜きなので画質荒めです

しかし、問題が発生します。

暑い


強度を上げるために縫い付けた裏地が保温性を高めています。
わかりやすい例でお伝えすると、寝袋です。

もちろん、友人達はめちゃくちゃ笑ってくれたので1番の目標は達成できましたので、大満足でした。

が、1曲終わっただけで汗だくとなり、ものすごい疲労感だったので、活動時間には限界があるかもしれません笑

お値段気になる方がいると思います。

着ぐるみというのは発注すると30万円以上かかるのが相場らしいですが、人件費全カットなので材料費だけとなり、27,000円でした。

追加で、サンワサプライの拡声器は3,500円、その後のバージョンアップで3,000円ぐらいでしたので、最終的には合計35,000円でした。

その後は、社内イベントで登場の機会をいただくなど、多種多様な使い方をして原価以上の働きをしてくれました。
まだ倉庫に眠っているので、今後も活躍してくれるかもしれません。

バージョンアップのお話や、社内イベントの話はまた別の機会にお伝えしたいと思います。

着ぐるみを作ったエピソードは1つの例ではありますが、プライベートとビジネスにおいて、人にサプライズをして喜んでもらうことを生き甲斐としています。

過去に約20回社内イベントを担当した経験からお役立ち情報を書いています。
良かったら足を運んでみてください。


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