キャンプ

水曜日、保育園帰りに

「おはなちゃん、明日から4日間キャンプだよ、楽しみだね」

「きゃんぷいきたい!」

「行きたいね、楽しみやね。だから今日は早く寝て明日早起きできるようにしようね」

「きゃんぷいきたい!」

「うん、だから明日行けるよ」

「きゃんぷいきたい!」

「今日じゃなくて、明日だから」

「きゃんぷいきたい!」

「・・・」

「きゃんぷいきたい!」

「きゃんぷいきたい!」

「きゃんぷいきたい!」

駐車場に着く

「きゃんぷいきたい!」

「きゃんぷいきたい!」

「きゃんぷいきたい!」

抱っこして歩いて家に向かう

「きゃんぷいきたい!」

「きゃんぷいきたい!」

「きゃんぷいきたい!」

エレベーターに乗る

「きゃんぷいきたい!」

「きゃんぷいきたい!」

「きゃんぷいきたい!」

玄関の鍵を開け家に入る

「きゃんぷいきたい!」

「きゃんぷいきたい!」

「きゃんぷいきたい!」

手洗いうがいをし、ご飯の準備にとりかかる

「きゃんぷいきたい!」

「きゃんぷいきたい!」

「きゃんぷいきたい!」

保育園からうちに帰ってここまでがだいたい平均15分前後、その間絶えずワンフレーズで泣きじゃくっていた

泣きながら大声で強調しながらなので、息継ぎも大きい

よって一回の「きゃんぷいきたい!」
はおおよそ5秒費やすとして、15分間なので、

計算上は180回「きゃんぷいきたい!」と言っていた計算になる

あたしの体感上は300回なので、よほどあたしは我慢して「今日はキャンプじゃなく日常」をたんたんと遂行していたようだ

そうだったそうだった、この子とはまだ「楽しさ」は共有できても「楽しみ」を共有することはできないお年頃なのだと痛感した

さて、キャンプ

初日熊本
2日目移動して長崎にて連泊

そうめん流しもした、一番年下のおはなちゃんは一番下で待ち構えていたためなかなかそうめんに預かることができなかったが、やがて上の子から順にお腹いっぱいになったため後半になるにつれどんどんとそうめんが増えていくという長者物語を再現していた

川遊びしておたまじゃくしをふんづかまえ、一晩経つと足が生えていた

生まれて初めてのハンモック体験。嫁さまが十数年前に購入してそのまま眠っていたハンモック。あまりにも大人気で子どもたちが次から次に乗りこんで、劣化した縄がぶちぶちと切れ、ハンモックは有終の美を飾った

近くの公園でうんていを渡り切り、「あの子すごいよ」とその場の人たちの注目の的となっていた

一年振りの海水浴。おはなちゃんの浮き輪を頼りにふたりで深いところまで泳いでいると、浮き輪の空気が抜けてきていることに気づき慌てて大急ぎで足の着くところまで命からがら泳ぐ。その間、おはなちゃんを不安がらせないようにプラス、アドレナリンがでているため頭の回転が早くなったあたしは冷静さを失わないよう今の状況を実況解説モードでお送りしながら生還を果たす。その様子がとても面白かったらしく今回のキャンプ1げらげら笑っていたおはなちゃん

しばし休憩したあと、あたしはひとりで沖まで泳ぎ、目をつぶながら背泳ぎをしてぱっと目を開けると空いっぱいに日輪が見えたので、天国に昇ってしまったのかと勘違いした

長崎ではライブへ赴き、おはなちゃんは隣に居合わせたおばちゃんと同じホットドッグを注文して、一口頬張るごとにいちいち「かんしょくするけんね」と宣言していた。で、残した。おばちゃんはジャズライブ中におはなライブにも笑顔で付き合ってくれてほんと素敵な方だった

最終日、くじゃくがごっそりいる公園へ行き、くじゃくのエサとして買ったパンの耳を「ねこちゃーん、ごはんですよー」とわざわざ野良猫に近寄ってあげていた。「かんしょくしてね」といっていたが、君は昨日ホットドッグを残した。そのあとフラミンゴのいるお部屋に入り、柵を登ろうとしてずっこけ、「ずっこけたー!ずっこけたー!」と泣くその様が、申し訳ないがずっこけたくなるほど滑稽だった

4日間、おはな記事を書くのをさぼっていたが、携帯の電池の消耗を最小限にするために書かなかった。そのため写真もほとんど撮ってない

キャンプ前日に180回以上も「きゃんぷいきたい!」と叫んだ以上に楽しんでくれた様子のおはなちゃん、家に帰り着いた今は、まだ寝ようとせず、さめちゃんやくまちゃんにひとりずつ

「おはなちゃんきゃんぷにいってきたんだよ」

と体験記をお話ししてくれている

早く寝ればいいのに!!

いいなと思ったら応援しよう!

いしばし屋‼️
おしまいまで読んでいただいてありがとうございます( ̄▽ ̄)

この記事が参加している募集