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78rpmはともだち #20~”黄金のベルリンのディーヴァ” ギッタ・アルパール~

ギッタ・アルパール

ギッタ・アルパール(Gitta Alpár, 1903年2月5日 - 1991年2月17日)はハンガリー出身で、最初はドイツ、そしてアメリカで活躍したソプラノ。オペラ、オペレッタ、そして映画にも進出し、女優としても成功した。

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ブダペストを皮切りにベルリン、ウィーン、特にベルリン国立歌劇場では音楽総監督エーリヒ・クライバーにも愛され、モーツァルト、ロッシーニ、ヴェルディなどをレパートリーとした。

『Was Kann So Schön Sein Wie Deine Liebe?~貴方の愛と同じくらい美しいものは?』は1932年に彼女が主演したミュージカル映画『Gitta entdeckt ihr Herz ~ギッタは心を見抜かれる』の主題歌。

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リタ・シュトライヒ再演

以前、1950年代~60年代に大活躍したコロラトゥーラ・ソプラノ、リタ・シュトライヒが、この曲も含めてアルパールが得意としたオペレッタや映画のナンバーを取り上げたLPをご紹介した。

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そのアルバムのサブ・タイトルで、A面1曲目に収録されたのがこの『Was Kann So Schön Sein Wie Deine Liebe?』である。

アルパールはユダヤ系ハンガリー人であったため、ナチスが政権を樹立するとアメリカへ亡命し、その後はアメリカで活躍した。
1991年にロスアンジェルスで亡くなっている。
シュトライヒはアルパールより17歳年下だが、1987年、アルパールより早く67歳で亡くなっているのは残念なことである。

ギッタ・アルパールとマレーネ・ディートリヒ

アルパールと同時代のドイツ出身の女優、歌手に、あのマレーネ・ディートリッヒ(Marlene Dietrich, 1901年12月27日 - 1992年5月6日)がいる。

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アルパールより2歳年上で、彼女の死から1年後に亡くなっている。
1930年映画『嘆きの天使』に出演し、一躍注目され、退廃的な雰囲気と妖艶な歌声で大人気となった。

ヒトラーはディートリッヒのファンで、プロパガンダに彼女を利用しようとした。
しかし彼女はナチスとの関係を嫌って、1939年にはアメリカの市民権を得る。アメリカに移ってからは歌手としても盛んに活動するようになった。
そして、彼女の持ち歌であり、戦場の兵士が故郷の恋人への思いを歌った『リリー・マルレーン』を携え、連合軍の慰問活動も行ったのである。
そのため、戦後ドイツでは彼女を「裏切者」と非難する者と、賞賛する者の両方がいたという。
しかし、亡くなってから10年後の2002年にはベルリン名誉市民となった。

「歌手から女優」というアルパートと、「女優から歌手」というディートリッヒ。キャリアの変遷こそ違え、同時期にドイツを離れ、アメリカを始め西側で活躍した二人には多くの共通点がある。

【ターンテーブル動画】

ギッタ・アルパールの『Was Kann So Schön Sein Wie Deine Liebe?』を1933年リリースにドイツ・パロ―フォンからリリースされたオリジナル78rpmで。
オーケストラを指揮するのは、クライバーの下、ベルリン国立歌劇場で働き、78rpm時代に約2,000タイトルのレコーディングをこなしたフリーダー・ヴァイスマン。歌手のレコーディングの伴奏も数多く務めた。

リタ・シュトライヒのバージョンとともにお楽しみいただきたく・・・。


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