![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/102266369/rectangle_large_type_2_88307c5c44551d7b662bd62d949b6a92.png?width=1200)
クレデンザ1926×78rpmの邂逅 #123~グレゴール・ピアティゴルスキー リリ・ブーランジェ『夜想曲』(1936年10月 東京録音)
先日『コル・ニドライ』をご紹介したグレゴール・ピアティゴルスキーGregor Piatigorsky, 1903年 4月17日 - 1976年 8月6日)。
彼が来日の折、1936年10月22日、東京で録音したリリ・ブーランジェの『夜想曲』。
つい最近入手した。
![](https://assets.st-note.com/img/1680764444122-EPuBbQzofA.png?width=1200)
作曲家・指揮者・ピアニスト・教育者として、20世紀フランス音楽界に多大な影響を与えたナディア・ブーランジェの妹、リリ。
![](https://assets.st-note.com/img/1680764473947-Bnx9slJeWi.png?width=1200)
生まれつき虚弱で、クローン病により24歳で夭折した彼女は、作曲家として姉ナディアを上回る天才ぶりを発揮した。
フランス作曲家界の登竜門『ローマ大賞』。
姉ナディアはパリ音楽院に入学してから10年間で4回チャレンジし、準優勝に辿りつくのがやっとだったが、リリはパリ音楽院入学後わずか1年、20歳で大賞を勝ち取っている。
ナディアとリリの姉妹は互いを必要とし、尊敬しあっていた。
リリは明らかにフォーレとドビュッシーに影響を受けている。
色彩を感じるのと同時に、不安定さ、翳り、喪失感がある。
リリの健康問題とそれは深く関係していたのだろう。
元々、ヴァイオリンとピアノのために作曲された『夜想曲』。
ピアティゴルスキー自らの編曲で、まるで最初からチェロのために書かれたかのような、優美さに隠れた透明感を纏った哀しさ。
盤のランアウトには『Gregor Piatigorsky 22. Ⅹ. 1936 Tokyo 』とピアティゴルスキー本人のサインが刻まれている。
![](https://assets.st-note.com/img/1680764520031-KqTX2aRrMX.jpg?width=1200)
アメリカ、イギリスではおそらく未発売。
クレデンザと相性抜群👍
![](https://assets.st-note.com/img/1680764598949-AGxnVYsMQS.jpg?width=1200)