オーケストラから、クラシック音楽をはじめよう。
クラシック初心者から上級者まで、すべての愛好家に捧げる5つの名曲。これらを順にめぐりながらオーケストラ音楽ひいてはクラシック音楽の魅力についていま改めて考えてみたい。(選曲にあたっては1作品10分以内となるよう心がけつつ、私の圧倒的な独断と偏見のもと一切の妥協なく厳選した。)
1.映画音楽『スターウォーズ』(ジョン・ウィリアムズ作曲)
圧倒的なカッコよさ、その一言に尽きる。
余計な説明は一切いらない。
オーケストラは、カッコいいのだ。
2.組曲『惑星』より「木星」(ホルスト作曲)
ノリノリのリズムに、ド派手なサウンド。
そして朗々と歌い上げるあの有名なサビ。
こちらの宇宙も負けず劣らずカッコいい。
3.交響詩『フィンランディア』(シベリウス作曲)
作曲者の母国フィンランドへの思いが込められた豪華な一曲。
弦楽器、木管楽器、金管楽器、打楽器それぞれの魅力が輝く、作曲者の代表曲の1つ。
4.歌劇『タンホイザー』より序曲(ワーグナー作曲)
ワーグナーの生み出した魅惑的で緩急自在なオーケストラサウンドは、リヒャルト・シュトラウスやコルンゴルトをへて、冒頭のジョン・ウィリアムズへと流れ込む。
ワーグナーは今日の映画音楽の源泉ともいえるだろう。
5.劇音楽『エグモント』より序曲(ベートーヴェン作曲)
いよいよベートーヴェンの登場である。
これぞクラシックの王道、まさに古典中の古典。
これほどまでに情熱的でドラマティックで魂を揺さぶる音楽、ひとの心に真正面から勝負を挑んでくる音楽、文字通り命がけの音楽はベートーヴェン以前には存在しなかった。
音楽分野において、人類史上初めて「アーティスト」になったのは、ほかでもなくベートーヴェンその人であった。
【おまけ】G線上のアリア(バッハ作曲)
最後はお口直しにバッハの名曲を。
ここまで5つの名曲を通じて(順番に時代をさかのぼりながら)オーケストラ音楽の魅力をみてきた。
・弦楽器、木管楽器、金管楽器、打楽器の織りなすド派手サウンド
・緩急自在のドラマティックな音楽表現
クラシック音楽の魅力を最も端的に伝えるジャンル、それこそオーケストラなのである。