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洞窟の比喩(メディア戦略)



オープニング

みなさんの周りには「性格が悪いな〜」とか「性根が腐っているなぁ」
と思う人はいますか?

で始まる動画の主人公プラトン。プラトンの「イデア論」は、現実世界を超越した真理の探求や理想と現実の関係性について考察する基礎となる哲学的概念で、「イデア」とは永遠不変で完全な本質や理想形のことを指します。

 プラトンは、現実世界に存在する個々の物は、イデアの不完全な模倣や影にすぎないとし、イデアは感覚では捉えられず、純粋な理性的思考によってのみ認識できると説いています。

 また、すべてのイデアの頂点に「善のイデア」があり、これが他のイデアを照らし出す太陽のような役割を果たすと考えました。



洞窟の比喩

 プラトンの洞窟の比喩は、現代のメディア環境が引き起こす弊害と興味深い類似点を持っています。

 洞窟の中の囚人たちは壁に映る影だけを見て、それを「現実」だと信じ込んでいます。これは現代人がメディアを通じて提示される情報や映像を無批判に受け入れてしまう状況に似ています。

 これは、既存のメディアによって形成された世界観に固執し、新しい視点や情報を受け入れることを拒否する人々の姿勢を象徴しています。

 メディアは、洞窟の中の火や人形を操る人々のように、私たちが見る「影を作り出す役割」を果たしています。

 しかし、その影は現実の一部分に過ぎず、歪められたり、誇張されたりすることが多々あります。

ひまさんのツイート」より引用

 メディアが提供する「影」は、必ずしも現実の全体像を反映しているわけではありません。さらに、洞窟から出て真実を知った囚人が戻って来ても、他の囚人たちはその話を信じようとしません。

 しかし、囚人が洞窟から出て徐々に真の世界に目を慣らしていく過程は、哲学的探求の段階を表しています。これは、感覚的な知識から理性的な知識へと段階的に移行する過程を示しています。

 囚人が洞窟の外で見る太陽は、「善のイデア」を象徴し、全ての真理の源泉を表しています。これは、イデア論における「究極の真理の存在(実存)」を示しています。

 その後の囚人の解放は、魂が物質的な束縛から解き放たれ、純粋な理念の世界へと向かう過程を表しています。これは、プラトンが考える魂の浄化と真理への接近を象徴しています。

 プラトンの比喩が示唆するように、真の理解に到達するためには、メディアが提供する「影」の世界から抜け出し、より広い視野で現実を直接観察し、批判的に考える必要があります。

 これは、メディア・リテラシーの重要性を強調しているといえるでしょう。また、プラトンの「魂の三分説」もメディアと深く関与しています。



魂の三分説

哲学ちゃん」より引用

プラトンの魂の三分説は、人間の魂を3つに分ける考え方です。

  1. 理性(ロゴス):頭部に対応し、論理的思考や善悪の判断を司ります。知恵の徳と結びつきます。

  2. 気概(テューモス):胸部に対応し、意志や勇気を表します。勇気の徳と関連します。

  3. 欲望(エピテューミア):腹部に対応し、本能的欲求を表します。節制の徳と結びつきます。

図解で読み解く方程式」より引用

 魂の三分説は、個人の徳だけでなく、理想的な国家の構造にも適用されます。知恵ある者が統治者、勇気ある者が防衛者、節制ある者が生産者として、それぞれの役割を果たすとされています。

 つまり、メディアの腐敗は政府の腐敗、すなわち国家の腐敗を表しています。ポストで多用する苫米地英人博士が活躍する『バラいろダンディ』が終了するのは衝撃でした。

 SNSも感情を煽るポストや批判ではなく「悪口」になっているもの、必要以上に不安や恐怖を煽る内容が目立ち、コメントも荒くなっていると感じます。人心荒廃は天気や景気に影響し、コントロールを失うと「戦争」に発展するので注意が必要です。



メディアを活用した戦略的システム

 メディアは大衆心理を熟知しているので、情報をコントロールすることで、理性を感情で脅かし、気概を不安や恐怖で陥れ、欲望を煽って市場や流行を作ります。そのメディアを掌握した勢力の戦略は以下のとおりです。

依存システムの構築

  • 人々の欲望を巧みに利用

  • 徐々に社会に浸透させる依存構造の確立

問題解決のビジネスモデル

  • 意図的に問題を作り出す

  • その問題の解決策を提供することで利益を得る

リスクヘッジ戦略

  • 対立する分野の両方に投資

  • どちらの結果になっても利益を確保

政治的影響力の行使

  • 政治家を操り、有利な法律や規制を作成

  • 利権構造の維持と拡大

社会コントロール

  • これらの仕組みを通じて一般市民の行動や思考を誘導

  • 権力構造の維持と富の集中を図る


 「新世界秩序」の著者で政界政府樹立を推進するジャック・アタリでさえ、メディアに対する評価は散々たるものです。

メディアは、重要なこととそうでないことを区別するのをやめたか、世間の注目を得たいだけなのだろう。

これらのメディアの大半は、権力に立ち向かうと主張しているが、そうした権力と同様に社会的信用を失い(今後、さらに信用を失うだろう)、軽蔑され、嫌悪されている。

人々は情報を得ることによって行動を起こしたいと願っているが、今日、この願いを理解しているメディアは、ほとんど存在しない。



グレーゾーン戦争

 2022年末の「徹子の部屋」でタモリさんが「新しい戦前」と発言し、話題となりましたが、すでに日本はグレーゾーン戦争に突入しています。

 グレーゾーン戦争とは、通常の戦争と平時の間の曖昧な領域で行われる戦略的な競争や威圧行為を指し、中国を代表する「超限戦」は、グローバル化とIT技術の進展を背景に21世紀の複雑な国際情勢や安全保障環境に対応した戦争概念として提唱されています。

 サイバー攻撃、情報戦、心理戦などの非伝統的な手段が重視され、 一見すると戦争に見えない手段を駆使して政治的目的達成を目指します。

 2024年の選挙戦は「ハイブリッド戦」そのものであり、「誤情報」「プロパガンダ」「フェイクニュース」など主に人間の「脳領域」を脅かす戦争です。

 次回は「情報戦」や「認知戦」など、サイバー戦争に関して具体的に「何が起きているか」検証していきます。



エンディング

まずはあなたから情報を発信する。有用な情報を発信し続けていると、やがてあなたにいい情報を知らせたいと思う人たちが集まってくる。

苫米地英人


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あいひん
私の人生、みなさまの良心で成り立っております。私に「工作費」ではなく、「生活費」をご支援ください🥷