セルフケアの概念について
自分自身の体調を整えるセルフケアにおいて「やらなきゃいけないもの」と、義務的に捉えている人は長続きしにくい傾向がある。
本来、動物としてみた時のセルフケアは義務的なものではなく「勝手にやっているもの」だ。
そう考えるとセルフケアの根本的な概念から変えていかないといけないと思う。
野生動物の本能的な動きが正にそれであり、彼らは自分自身の体をケアする時に「やらなきゃいけない」と思ってケアをしている訳ではない。
体の疲れを感じれば寝る。
体が緊張すれば背伸びやアクビをする。
感じたことを素直に体で表現することが彼らにとってのセルフケアであり、決して義務的にはおこなってはいない。
本能的な動きに体が勝手に反応し、その刺激を脳がキャッチして勝手に体に変化をもたらしていく。
例えば、意図的にこんな体の実験をしてみた。
頭の体操として140文字以内で文章を作る練習。
朝の頭が回らない状態では無理だろうと思ったけど、とりあえず書き始めてみた。
書き始めてみると今の体の状態を客観的に感じることができて頭が回ってきた。
「できない」んじゃなくて「とりあえず始める」。
セルフケアの概念と似てるかもしれない。
体から先に動かすことで脳の反応が変化し、その変化がまた体に変化をもたらす。
とりあえず「背伸び」する。
とりあえず「アクビ」する。
これらをある種、強制的におこなっていくことで体が本能的に動きやすくなってくるはずである。
そして、背伸びやアクビは人が死ぬまで続けていく生命活動なので「やらなくなる」「続かない」という事はありえない。
「勝手にやってしまっているもの」こそがセルフケアの概念になるのではないだろうか。
つまり、誰しもがセルフケアをやっているのに、それをセルフケアとして自覚できていない人が多いのが現状ではないだろうか。
セルフケアをピラミッドで見た時に1番下の土台の部分に「背伸び」「アクビ」など、無意識にしているケアが入ると思う。
その上に「ストレッチ」とか「ヨガ」とか。
TVでやってるストレッチをやったら体を痛めたっていう人がいるけど上手く体が伸びてない証拠。
まずは背伸びをして土台をひろげよう。
このセルフケアのピラミッドの土台には「勝手にやっているセルフケア」。
その上に「意識的にやっているセルフケア」が乗っているイメージ。
「勝手にやっているセルフケア」を意識的に繰り返しおこなうことで健康的な体を取り戻していくことができる。
その「勝手にやっているセルフケア」を「勝手ケア」として、まずは自分自身の大切な人たちに伝えていきたいと思う。