ホットサンドと心のごちそう
クリスマスを少し過ぎた12月27日、サンタさんからプレゼントが届いた。
中身は空けなくてもわかる。しつこくリクエストしていたから。
IHでもガスでも焼ける、新潟県は燕三条のホットサンドパンである。
サンタさんの知り合いらしい夫から聞いた話だと、どうも人気商品で品切れしていたらしく、再入荷のお知らせが届いた瞬間にぽちってくれたそうだ。ん、だれがぽちったって?
…細かいことはいい。
とにかく我が家に、愛おしいホットサンドパンが届いた。
ホットサンドメーカーが欲しいというのは、数年来の私の希望だった。
買おうと思えば買えたし、ほしいものも決まっていた。
でもなぜか踏み切れずにいた。
この時ほしかったのは、コンセントに差し込んでプレートを取り換えるタイプ、しかも2枚同時に焼けるものだった。
ある日ふと見つけてしまった、全く異なるタイプのホットサンドパン。
ひとめぼれの力はすごい。
そして結果、この子にしてよかったなと思っている。
まあそんなこんなで、私は今、毎日ホットサンドパンで何かしらを焼いている。
ザ・ホットサンドというものから、昨日の晩ごはんのリメイクをはさんだもの、卵液に浸したふわとろのフレンチトースト風まで。
もちろんパンだけじゃなく、ピザまんとか、お餅とか、大福とか、サツマイモとか、いろいろなものを焼いて楽しんでいる。
焼くのも食べるのも楽しい。そして、洗うのまで楽しいからすごい。
もうひとつ楽しみがある。
それは、家族がホットサンドを喜んで食べるのを見ることだ。
このとき娘は別の朝食を摂っていたが、夫の食べていたホットサンドをつまみ食いし、お昼には自分もホットサンドを食べた。
私が喜んで作り、喜んで食べるものを、家族が食べたいと言い、「おいしい!」と言って嬉しそうに食べる。
これがとんでもない心のごちそうになっている。
告白すると、私は料理をちょっとめんどくさいと思っている。
「おふくろの味」は私も大好きで、手をかけて料理を作ってくださる方を尊敬する。
お義母さんのお料理が私は本当に好きで、いくらでも食べられる。
でも、テクニック的な理由だけでなく私にはそれを再現できないと思っているし、再現できない分、おふくろの愛情は何等か別の形で表現できたらいいよなと考えている。
まあそんなわけで、料理に手間をかけないタイプなので、料理を通じて家族に感動を与える機会が少ないのだ。
それが、ホットサンドパンの出現でちょっと変わった。
(ホットサンドは軽食だ!料理じゃない!とかいうのは置いといて…)
毎日毎食は無理。
でも、自分自身が喜んで作り、喜んで食べるものを、家族の喜ぶ顔を思い浮かべながらいつもよりひと手間かけるとかなら、やぶさかではないなと思えるようになったのだ。
サンタさん、ありがとう。
ホットサンドパンに乗せて運んでくれた心のごちそう、大事にいただきます。
(少し前にこんなこと書いてたな…)