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短編小説読書メモ48ー49本目~西村健、太田忠司

今回は、アンソロジー『ミステリな食卓』から2本、西村健『バスを待つ男』と、太田忠司『ミステリなふたり』

『バスを待つ男』は、退職した元刑事が、新たな趣味として妻にシルバーパスを使っての町歩き(というより小旅行?)を勧められ、行った先である老人の行動が気になり始める、という話。それを料理教室を営む妻が解き明かす「日常の謎」「安楽椅子探偵」もの。
回想として挟まれる、刑事時代の仕事風景は、ドラマ『警視庁捜査一課長』シリーズを思い出した。靴底を磨り減らす社会派ミステリーに出てきそうな(元)刑事と、サスペンスドラマや映画が好きな安楽椅子探偵の妻の取り合わせが面白い。

太田忠司『ミステリなふたり』も安楽椅子探偵もの。こちらは妻が刑事で、夫がイラストレーターで探偵役。謎は短編らしく一つに絞られているので、コンパクトだ。読みやすい。が、夫婦のあのシーンは正直げんなりする。

とりあえずの目標達成まであと1本。
記念すべき50本目はどうなるだろう?


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