マガジンのカバー画像

美術覚え書き

209
美術(アート)に関する様々な文章を集めています。 作品の見方、作者(画家)の面白いエピソードなど。 現在開催中の展覧会に関する記事もここに。
運営しているクリエイター

#美術エッセイ

「感動」はアウトプットのエンジン(ゴッホメモ)

南フランスのアルル。 南部ならではの明るい陽光と、そして光の中でより鮮やかに輝く色彩とは…

ヴェロネーゼ<カナの婚礼>について、ちょっとふざけた感じで書いてみる

ルーヴルに行った事のある人は、<モナ・リザ>には必ず会いに行っただろう。 毎日、世界中…

立ちはだかる壁に対して、何をする?~広重の場合

緊急事態宣言に伴い、美術館や博物館の多くが休館になった。 今日から開催されるはずの、「北…

北斎と広重

北斎は、美術史上有数の天才画家であることは今更言うまでもない。 「怪物」と言って良いレ…

第一の習慣「主体的になる」

スティーブン・コヴィーの七つの習慣の一つ目として掲げられる、「主体的になる」。 19世紀に…

徒然日記~楽しい悪口

 悪口というものは、時に誉め言葉よりも興味深い。  ある意味、表現方法やボキャブラリーの…

美術こぼれ話~フィレンツェとヴェネツィアを分けたもの

 「線」のフィレンツェと「色彩」のヴェネツィア。  フィレンツェで始まった「ルネサンス」は、イタリア中に広まり、各地の美術に大きな影響を与えた。  ヴェネツィアにそれが波及したのは15世紀後半と比較的遅く、しかもフィレンツェとは異なる絵画芸術が発展した。  二つを分けた物は一体何だったのだろう。  そのキーになっているのは、「フレスコ画」の存在ではないだろうか。  フレスコ画はヨーロッパで壁画装飾に使われていた絵画技法のひとつで、壁に漆喰を塗り、それがまだ新鮮(フレ

ミケランジェロの矜持

「これは…」  1529年、フェラーラ公のコレクションルームで、その作品を目にしたミケラン…

宮仕えはつらいよ~半沢直樹以上?ミケランジェロの仕返し

「すまじきものは、宮仕え」  一見華やかに見えても、ドロドロとしたものが渦巻く、ストレス…

<種まく人>~ミレーとゴッホ 私感

 <種まく人>…といえば、フランソワ・ミレーの代表作だ。  すぐにでも、この茶色を基調に…

ルノワールの眼差し~ルノワールと妻アリーヌ

「ルノワールが嫌い!」 と言う人にはお目にかかったことはない。  女性像であれ、花や果物…