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仕事と不妊治療。

キャリアを取るか、子供を取るか。

そんなのずっと、私には選べなかった。だって、どちらも大切で、どちらも手にしたい。

結論が出ず、結局ずっと仕事をしていた。
仕事をしながら子供ができれば、どちらも手にする事ができるから。

でも不妊治療を1年続けたけど結果が出ず、35歳が目の前に迫った今年の1月。
人生で何を一番大切にしたいかを考えた時に、やっぱりあの時ちゃんと治療をすれば良かったと後悔したくない、と思った。

仕事は休んだとしても、取り戻せる可能性がある。ただ不妊治療はやっぱり年齢が上がるにつれて難しくなるのも事実。
そう思ったら、やっと決意ができた。私が今一番優先しないといけないことを。

不妊治療と仕事は両立できるのか

もちろん、会社に理解があれば、仕事をしつつ、体外受精などの高度不妊治療をすることはできると思う。実際に仕事をしながら不妊治療をしている人はたくさんいる。

でも私が勤める会社はバリバリのITベンチャー企業。みんな死ぬ気で、120%の力で働いている。そんな環境で、「3日に1回仕事を休んで通院したい」「mtgの予定を直前でリスケしたい」「体調が悪いから、仕事を休ませてほしい」なんて言えるはずもなく…
結局は、自分が不妊治療で仕事の穴をあける分、深夜や土日に巻き返さないといけない。

実際に顕微授精を一度やってみて感じたのは、仕事と不妊治療を両立できるのは、「限られた職場でないと難しい」ということ。
ある程度余裕があって、周りの理解がある職場。同じ様な経験をした事がある人が働いている職場。もしくは、自分の裁量で仕事を調整できる職場。

また役職がつくと、尚更難しい。部下にお願いしつつ、自分が仕事の穴をあけるのは本当にツラく、自分が働く方が100倍楽と思った。
でも移植後は、安静に、ストレスを溜めずにいないといけない。

私が出した結論

私は結局、会社に事情を説明して、顕微授精で卵を移植をしたタイミングから有給を取ることにした。
有給に入ってからは、「1時からの会議に間に合うかな…」とハラハラしながら会計を待つこともなく、slackに終始怯えることもなく、随分と心穏やかに過ごせている。

いつまで続くかわからない不妊治療を、働かずに治療だけに専念できる環境ではないので、少し休みを取ったら、今後の働き方を考えようと思う。

ただ今の会社と不妊治療の両立は無理だということが実際体外受精を始めてみてよくわかったので、退職をして、新しい環境を考えることにするかな。

女性が社会に出て働くことの難しさを、改めて実感した。もっと働きやすい環境になればいいのに…。いや、私達が作らないといけないのかもしれない。

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