【感想】映画『ブルーピリオド』
『ブルーピリオド』を夏休みに劇場で見ました。
本作は2020年にマンガ大賞を受賞した山口つばさ先生の漫画を実写化したものであり、夢中になれるものがなく無為に日々を過ごす男子高校生が美大の最難関である東京芸術大学に挑む青春映画でもあります。
主演の眞栄田郷敦さんが矢口八虎役を演じ、彼は周りから見ても成績優秀で、たくさんの友人たちに囲まれ楽しい日々を過ごしていました。
ある時、美術の授業で好きな風景という課題を出され、彼は明け方の青い渋谷を描く。
絵の才能も美術の知識もない彼が、ただ好きになった美術を一心不乱に才能のある人たちよりも努力と情熱だけで絵を描き成長していく姿はとても素晴らしかったです。
絵を描くことに喜びや楽しさを覚えながら、高校2年生から限られた時間で、才能のある天才たちと見分けがつかないぐらいに絵を描くことで自分にしかない本質的な絵を描くことを目指していく。
文字では表現出来ない絵だからこそ、表現出来るものがあり、東大よりも倍率が高く難しいと言われる
藝大合格は現実問題、情熱や努力してもたくさんいる絵を描くのが上手い強敵たちと対等になるのは難しいものがあると感じさせられました。
好きになるきっかけさえ見つかれば、人はいつからでも変われるということを本作から学びました。
最初は絵を描くことが苦手だった八虎もライバルたちの頑張りに影響を受けながらも、どんどん絵が上手くなっていくシーンに感動を覚えました。
私自身の受験シーズンは、とっくの昔に過ぎ去ってしまいましたが『ブルーピリオド』でも描かれるように、皆それぞれ絵をたくさん描くことで上手くなろうとしていて、藝大合格という目標に向かって突き進むところはやっぱりうるっとさせられるものがありました。
『ブルーピリオド』で一番好きなシーンは、八虎の一次試験、二次試験でテーマとなる絵を自分なりの本質を信じて描くところでもありました。
美術の世界は、あまり詳しくはなかったのですが、本作を機会に美術についてもっと学んでいきたいなと思いました。