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ぼっちの東海道歩き旅 その22〜四日市宿→庄野宿〜

夏だ! お盆だ! 街道歩きだ!

……ということで、記録的な猛暑にもかかわらず始めてしまいました、2024年夏の東海道歩き旅。

いや、フリーランスなんだし、真夏に休みを作って歩く意味は1ミリもないのですが、毎年毎年この時期に歩きすぎて炎天下を歩かないと気が済まない身体になってしまったようです。困った。

↓過去の歩き旅はこちら

↓前回はこちら

前回は四日市市の巨大さと都会さに驚き、トンテキに舌鼓を打ったところでフィニッシュでした。

美味しすぎて今回も行っちゃった

今回は無理せず2日間、ちょっとずつ歩きます。なんか毎回「無理せず」をスローガンにしている気がするけど、30代になったらより無理できなくなりそうだ……。

四日市宿→石薬師宿

JR四日市駅と近鉄四日市駅のあいだ

大都会四日市。あと5回くらいトンテキ食べたいし、トンテキの店にしか行けていないし、もっと近鉄駅前周辺を観光したかったなぁ……。不完全燃焼なのでまたいつか旅行しにくるかもしれません。

なお、JRの駅前はぜんぜん雰囲気が違う(栄えていない)のも、それはそれで面白いです。

ここからローカル線の四日市あすなろう鉄道に沿うように、東海道は続いていきます。

赤堀駅
赤堀城という城があったそう
泊駅
近くにでっかいイオンタウンがある
内部駅
終着駅だからか大きなロータリーがある
時が止まったかのよう

「ナローゲージ」という狭い線路幅が特徴のようで、とことこ走る電車がかわいいのだとか。「路線沿い」と言っても1本内側の東海道を歩いていたので、電車が通るシーンは見れずでした。残念!

もちろん、東海道スポットもちらほら現れます。

工場と工場に挟まれる一里塚跡
普通に散歩してたら通り過ぎそう
天高くそびえる一本松
これ以外に松の木は残っていない
生命力をいただく

そして東海道と伊勢街道の分かれ道には、「日永の追分」がありました。

2つの道路のど真ん中に鳥居や石碑があった
湧き水だ!

おじさんが4Lボトル2本分、なみなみに水を汲んでいましたが、これ飲めるのだろうか……。水質検査表が貼ってあったので大丈夫な気もしますが、手を洗う程度にしておきました(笑)。

四日市市は本当に東海道ユーザーに優しくて、「ここ迷いそう!」というポイントにしっかり案内板があって助かります。

まっすぐだろうなぁ〜と思ったら
右折でした……
葉っぱに隠れてひっそりと
ここにも隠れ東海道!

小さな案内板を辿りながら進むと、「杖衝(つえつき)坂」という坂が現れました。

分かる……分かるぞ! これは絶対傾斜きついやつ!!

東海道ではありませんが、先日の10万歩ウォークで三浦海岸に向かう際、「尻こすり坂」という坂がありました。

「なんじゃこの名前」と笑っていたら、笑えないほどの坂(もはや山)があったので、こういう「大変そうな名前の坂」には注意が必要です……(笑)!

ほら
ほらほらぁ!

やっぱり。なんか1回の東海道旅で1つはこういう本格的な丘を越えている気がします。たまに箱根とかの山も越えます。

海の近くの四日市から、着々と鈴鹿峠に近づいてしまっているんだなと感じますね。怖いよお。(なお今回は手前までの予定です。)

坂を登ったら
あまりに更地すぎる一里塚跡があった
ここから鈴鹿市

長い長い四日市市を抜けて、いよいよ鈴鹿市に入ったところで、石薬師宿に到着です。

石薬師宿→庄野宿

東海道ができる前から、石薬師寺が有名だったから「石薬師宿」と名付けられたそうですが、それ以上に短歌が印象に残る宿場町でした。

空き地にも
工場の駐車場にも
家の入口にも

短歌! 短歌! 短歌!

「◯◯屋」の屋号をあちこちに出して町おこししている宿場町はたくさんありますが、短歌をあちこち出すのは初めて見ました。

というのも、石薬師町は明治〜昭和の歌人、佐佐木信綱が生まれた場所だからだそう。東海道の宿場町であって、著名人も輩出していて、町の自慢がたくさんあっていいなぁ。

一般人が短歌を投稿することもできるそう

短歌の並ぶ「信綱かるた道」を過ぎると現れたのが、まっすぐどこまでも続く国道1号線。

豆粒になる車をずっと見ていたくなる

こんなに開けている立体交差は東海道でもなかなか見ないそうです(フォロワーさん談)。

立体交差を越えたら、この宿場の名前にもなった石薬師寺がありました。でかでかしたお寺かと思いきや、ひっそりした森のなかにあるような、穏やかな場所でした。

夏の木漏れ日
百度石の上にお地蔵さん
遠くから見たとき、完全に人だと思った
ホラーゲームなら何かが起こる
本殿

本殿の前のお地蔵さんの頭が貯金箱のように開いていて、お賽銭を入れると「チリーーン!!」と大音量が響きます。ちょっと恥ずかしかった……(笑)。

とりあえず熱中症にならないことをしっかり祈願し、石薬師宿を出ます。

夏休みの入道雲と、畑道
綺麗な川で鳥が水浴びしてるな〜と
橋を渡っていたら完全に違う道だった
2キロくらいロスしました
無人駅、加佐登駅
「いい旅、お手伝いします」の
キャッチコピーが絶妙にローカル線っぽい
庄野宿に到着

今日は庄野宿の中まで歩いたので、そこまで紹介しましょう。

庄野宿は東海道で一番最後にできた宿場町。石薬師宿との距離は「御油宿〜赤坂宿」の次に短いです。しかし他の距離の近い宿場町のような、「ニコイチ」感はなかったかも。庄野宿が後からできたのも関係してるかもしれません。

庄野宿で有名なのは、歌川広重の「庄野の白雨」。案内板には「傑作中の傑作」って書かれていました。たしかに、歴史に疎い私でも見たことがあります!

しかしまあ、歩けば歩くほど歌川広重の偉大さを感じますね。藤川宿が「棒鼻」推しだったのと同じで、歌川広重が描いた場所はみんな名所になっていく……。

とはいえ、「傑作中の傑作」に頼りきりにならず、小さな宿場町だとしても細かく案内板を設置している庄野宿の心意気は素敵でした。

問屋場跡
高札場跡
脇本陣跡
本陣跡は集会所になっていた
本陣のあった場所が住民のために使われている
パターンを見ると、なんか嬉しくなる

歩いた距離まとめ

距離は24キロ
宿場は2つ分

「無理せずちょっと」のつもりが、結局24キロか……道に迷ってウロウロした私のせいです。でもまぁ、川が綺麗だったから仕方ない。

今日は鈴鹿市に泊まっています。鈴鹿サーキットしか知りませんでしたが、ここ、巨大イオンモールの隣に巨大イオンタウンがある、最強ロードサイド郊外都市ですね。

でも、地味にホテルからイオンモールが遠くて行けていないです。ロードサイドが栄えてる街って一つひとつの店舗がでかくて、駐車場もでかくて、やっぱり歩くには向いてないよなぁ。24キロも歩いてきたのに、ホテルに着いたら一歩も出れなくなっちゃうタイプの人間です。

ではでは、今回はショートコースなので明日が最終日です。

東海道歩き旅 シーズン7  つづく

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