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【人生ノート312】智の方の教育といえば、これは順序を教えること、区別を教えること、物と物との関係を教えること

三、順序

智の方の教育といえば、これは順序を教えること、区別を教えること、物と物との関係を教えることであります。

部分部分を小さく解剖したり比較考究する方、これはものの順序を教えること。順序という言葉を使ったのは、人間はどうしても上と下の区別、左右の区別、天地の間でも序というものがある。序というものがわからぬと、自分と他人との対立関係がわからぬから

阿呆なことをしたり、ほんとうの生活、ほんとうの向上というものが出来にくいのであります。

自然の方の順序を調べること、比較することは現代でもだいぶ盛んになっていますが、人事上においては、この順序ということが思想的にだんだん乱れてきております。われも人なり、他人も人なり、中心もへったくれもない、個人的な一列平等的な考えが、西洋の学問の中毒をうけて、近ごろ若い人々の気持ちの中にはいっている。だから、教育を盛んにするほど、学校を建てるほど、道理のわからない人間ができてくる。

『信仰叢話』出口日出麿著

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