おばさん骨折日記 その7 電車で通勤
骨折してから、2週間経過。
ヘルパーの仕事は休業中。
しかし、私にはもう一つ仕事があった。
その仕事は三月末まで辞める事になっていた。毎週土曜日、後九回行くことになっていたが、代わりの人はおらず、仕事自体は座ってて大丈夫なので、なんとか行く事にした。
左足を地面に着くことが出来ない松葉杖の身という以外は元気。
しかも、骨折している事を知らず捻挫と思い込んでに痛いながら、一度通勤してしまっているので、今更行けないというのも変な話し。
え〜、行くの〜?と心配する夫に、駅まで車で送ってもらい、エレベーターを乗り継ぎ、一回中継駅で乗り換え、なんとか職場にたどり着いた。職場は駅前だからすぐだし。と思っていたら、駅前とはいえ、松葉杖では意外と大変だった。
職場はエレベーターも、多目的トイレもあり、バリアフリーだった。
松葉杖歩行になって初めて、駅や街中のバリアフリーじゃない事に色々気付かされた。
エレベーターは駅には必ず設置されているようだが、決して最短距離で通行できる様にはなっていなかった。改札口も両方松葉杖では、一旦止まって、ピッとやってからまた松葉杖を持ち直すので、時間がかかった。今日は土曜日で空いている時間だったので、ゆっくりしても大丈夫だが、人が多かったらこんなにモタモタしている人は、気づかずに後ろから押されてしまうかもしれない。
スマホ見ながら歩いている人にも注意して歩いた。
人の流れになるべく邪魔にならない様に歩いた。
電車は空いていて、ドアに近い角席に座りたかったけど、そういうわけにも行かなかった。降りる駅に着いても素早く立って降りれないので、出来れば角席がよかった。乗り換え駅は終点だったので、みんなが降りてからゆっくりおり、ホームをエレベーターまで移動してから改札階に上がる。ゆっくり過ぎて、上がった頃にはみんないなくなっていたので、またゆっくり改札をでた。この駅で一度乗り換える。さっきは終点だったけど、今度は降りる駅が終点では無いので、サッサと降りられる様に一駅前から立ちあがろう。そう思って、ひとつ前の駅を出たら、松葉杖で立ち上がる。すると、電車が揺れてバランスを崩しそうになった。普段なら、なんとも思わない揺れだけど、片足で勝負している私には結構な揺れだった。列車運行中はやめよう。帰りは、ひとつ前の駅で列車が停車中に立ち上がり、ドアの側で体制を整えよう。様々な作戦を駆使しつつ、なんとか無事行って帰ることができた。
途中、一緒のエレベーターに乗った杖一本のおじいさんが、「ボタン押しててあげるから先に降りていいよ。」と言ってくれたり、電車に乗り込む私を見てサッと席を譲ってくれたお兄さんが二人。ありがとうございます、皆さん。
駅について、夫に電話したら、宅配が届くのをまだ待っているとのこと。そのことは朝から承知していたので、「了解、じゃあタクシーで帰るね。」と駅前からタクシーの乗る。自宅に着いたら、玄関前にクロネコヤマトの車が…。後、ちょっとだけ待てばよかった…。
いやー、なぜかそういうタイミングになるよね〜。
せっかく転ばず帰ってきたのに、最後玄関に入る時、躓いて転けそうになった。
ギリギリセーフ。
大きな駅で混んでる時間帯だと、通勤も危なそう。サラリーマンで、骨折され方とかどうするんだろうか。車通勤なら、なんとかなるかな?
日常生活を普通に送れるだけで、ホントにありがたいことなんだと今更ながら実感。
怪我しちゃったものはしょうがないけど、やはりしない方が良いですね。
でも、こうなってみて初めてわかる、街中のバリアフリーやら、障害物やら、人の優しさやらなのでした。