『Tourismの側面』日本人宿泊拒否される・いやいや目くじら立てる話ではない。寧ろ、日本も見習うべきところはある。
お相手を何処の国と考えておいでであろうか~ という話しでもあり、今更目くじら立てる話でもあるまい。いや、寧ろ日本としても見習うべきところは小さくはない。
と書けば、ゲストの出身国で差別することなどは、お前の理想とするCosmopolitanの理想と矛盾するのではないかと叱られてしまいそうだが、わたしが"見習うべし"と申し上げているのは、何も、中国人ゲストを断れという話しではない。
自分たちのルール、自分たちが譲れぬルールを持っているのなら、それに忠実であることは一概に"悪"と決めつけることはできぬだろう。まして戦時を体験した国民感情に堕とした影は今の日本人には理解しにくかろう。
従い、そういう国を訪れる際は、もろ手を挙げて歓迎されるとは思わぬ方が期待を打ち砕かれることにはならないであろうし、寧ろ塩を撒かれることがあるくらいの認識を持って訪ねた方が、訪れる国や場所によっては良い場合もあるということに他ならない。
今から38年ほど前のこと。添乗員の仕事をしていた私が、とある会社のインセンティブツアーの御一行さんをお連れして「台湾」を訪れたときのこと。当時の日本人のインセンティブツアーは、ほぼ売春ツアーと化しており、旅行会社にとっても"そういう場所"からのキックバックも重要な収入源の一つであったわけであり、添乗員などは現地のガイドと結託した、にわかポン○キのような仕事もしたものである。
その際に知り合ったわたしと同じ年の女の子とした話しを、わたしは今でも忘れることが出来ないでいる。
「きみは日本語も上手だしこういうお仕事をするのは日本が好きだから?」と聞くと…… 「ニホンハ、ダイキライ。ワタシノオバアチャンニ、ヒドイコトヲシタトキカサレタ。ダカラワタシハニホンガキライ」そういう。
当時のわたしの祖父祖母の台湾に生きる世代は、日本語を流ちょうに操ることは珍しくなかった。しかし、それも生きるため必要に迫られ身に付けたという一面も無くは無かったのだろう。
25歳ほどのわたしが「きみは日本語も上手だしこういうお仕事をするのは日本が好きだから?」と口にしたことは、今になって考えてみるのなら、どこかそういう国のそういう人々を下に観た節が機能していたのではないだろうかと思える。嫌な奴である。
ただ…… わたしの相手をしてくれる予定だったその女の子を抱くことも出来ず、お金だけ渡して早々にお引き取り願い、まんじりともせぬ一夜を送ったことはここに誓わせてもらう…… いや、なんのためにw 誰に向けて誓うのよ。アホやろ。
今を遡ること丸7年ほど前。
APAホテルのニュースが国内を賑やかしたのだが記憶にあるだろうか。
事の起こりはAPAホテルの社長が書いた中国関連の……読む人によっては「国粋主義」ともとられそうな自著作品をAPAホテルの客室内、ベッドサイドテーブルの部屋置き本としたところから始まるのだが。
「APAホテルは中国人予約を拒否している」という話しが出回り
「中国政府は中国国内の旅行会社にAPAホテルの利用挿し止め」を通達と大いに巷間を賑わせたものだ。
興味がある方はlinkを参照してみてほしい。
さて、したがって、今更と云う話しではあるのだよ。
日本も是々非々であるべきところは是々非々を機能させなくば、主権国家の威信というものがブワブワになっちまうのですがね。
了
文責 飛鳥世一