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『リトルフォレスト 春』
冒頭のナレーションを、愛しはじめている。
夏からもう一度観始めて、あぁ、もう季節を通り越されてしまった。北海道の春は遅い。
ずるいことについて、キッコに大袈裟に背負わせているけども、私が怒られているんだ。
猫が、母親・福子なのだろうか。
いち子の人生は全然完璧じゃない。母親は勿論、恋人との別れもまともだったんだろうかと想像してしまう。結婚とか彼氏がいたとか、母が失踪したとかいう情報が、ナレーションとして入ってくるとき、清らかな自然からその人達のもつ現実が遠くなる気がする。自然の豊かさに忘れてしまいそうになるけれど、綺麗事ばかりじゃない。だからって全部を説明なんてしない。現実の影だけを映して、ただ美味しい。
見守っているよって?その一言にも確実に影が刺している。
じょ