打算と忖度を捨てる/なぜ今、RPGなのか
「RPGは(探索ホラーADVなどと比べて)実況受けしない、あるいはそもそも(ターンベース)RPGの戦闘システムが今の時代求められていない、にも関わらずなぜRPGを作るのか」
今RPGを作ろうとしている・作っている方々としては、こうした問いを他者から、あるいは自身の内から投げ掛けられている、そしてそれに対する明確な答えを持てていないこともあるかと思います。
俺としてはゲーム実況文化圏に受けるものだけが「よいゲーム」ではないと思っていますし、ターンベースRPGのシステムを基にしたソーシャルゲーム群の流行を見ても「RPGの戦闘システムそのものが求められていない」とは考えがたいです。
「ソーシャルゲームのプレイヤーはキャラクターIPやSNS/実社会での交友関係から遊ぶタイトルを選んでいるのでありゲームの中身そのものは見ていないのでは?」という考え方もあるでしょうが、本当に「ゲームそのものを見ていない」のであればゲームシステムやガチャの排出率に対する不満だって上がらないだろうともいえます。
そしてなぜRPGなのか、という部分に関しては、そもそもStory of Nereiaを作り始めてもいいのかな、と思うに至ったきっかけが「人間のみなさんでいう小学生の時期から描き続けていたキャラクター群や、2000年代webにおける当時のリアル小中学生がRPGや冒険漫画などの影響を強く受けて書いていたweb小説などの創作文化、フリーゲーム黎明期に遊んでいたようなツクール製RPGに対するノスタルジー」であり、だからこそRPGでなくてはならないのです。
そのように己のノスタルジーの具現化を試みる以上は、現代的なゲームとしての遊びやすさ・ユーザーフレンドリーの範疇を越えた(SNS受けなどを意識しての)過度の打算であったり、特定のイデオロギー方面への忖度から本来描くべきストーリー・キャラクター・世界観を不自然に捻じ曲げることはせず、「幼少期の自分が遊びたかった/作りたかった夢のゲーム像を再現すること」に注力すべきなのだろうと考えています。
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