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歌詞の解釈

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#希望

「防人の歌」(さだまさし作詞)は私たちに何を問うているのか。

「防人の歌」(さだまさし作詞)は私たちに何を問うているのか。

「防人の詩」は、さだまさしが作詞・作曲した、深い哲学的問いかけを持つ作品で、映画『二百三高地』の主題歌でもあります。この詩は、命の儚さや人生の無常、愛や故郷といった大切なものの消滅についての深い考察が込められています。以下、歌詞の解釈を掘り下げて説明します。

1. 生命の有限性と自然の無常

「この世に生きとし生けるものの すべての生命に限りがあるのならば」

この冒頭部分で歌われているのは、す

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「この空を飛べたら」(中島みゆき)未練それとも希望。

「この空を飛べたら」(中島みゆき)未練それとも希望。

中島みゆきの「この空を飛べたら」は、失われたものや叶わない夢を追い求める心情と、それでもなお諦めずに前に進もうとする強い意志が込められた詩です。この歌詞は、未練や希望、そして現実の中で感じる限界に対してもがきながら、それでも夢を手放さずにいる主人公の心情が描かれています。

1. 失われた愛と希望への執着

「あの人が突然戻ったらなんて いつまで考えているのさ」

ここでは、主人公が過去の恋愛に対

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「明日天気になれ」(中島みゆき)君は、絶望の中でも希望を捨てずに生きることが出来るのか。

「明日天気になれ」(中島みゆき)君は、絶望の中でも希望を捨てずに生きることが出来るのか。

中島みゆきの「明日天気になれ」は、日常に潜む悲観と楽観の狭間で揺れ動く心情を描いた作品です。人間の持つ弱さや諦め、そしてその一方で捨てきれない希望が表現されており、自己矛盾や感情の揺れが繊細に描かれています。以下、歌詞の解説をしていきます。

1. 絶望的観測と慎重な姿勢
「なんにつけ一応は 絶望的観測をするのが 癖です」
歌の冒頭部分では、何事にもまず悲観的に考えてしまうという主人公の癖が語られ

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