娘から見た父親の情報はアテにならない
初めまして。主夫でWebライターのアザレア(@azalea_blog)です。
先日一緒に飲んだ友人が、結婚するまでの準備に悩んでいるようでした。身近な既婚者からアドバイスを聞いて回っているようで、僕にも話を聞いてみたいと言います。
「結婚前の両親への挨拶ってどうだった?」
今回はそんなお話です。
地元が同じ幼馴染と付き合って5年
嫁ちゃんと僕は地元が同じで、いわゆる幼馴染というものです。
といっても、幼稚園と中学校が同じなだけで小学校は別だったため、そこまで幼馴染感がありません。
幼馴染っていうと、新一くんと蘭ちゃんみたいにずっとべったりのイメージがありますよね。
僕らの場合、中学時代の会話は殆どありませんでした。
これを幼馴染と呼んでいいのかという議論はさておき。
僕らは20歳のときに、運命的な再会を果たします。Twitterで彼女のアカウントを見つけたのです笑
僕の方からDMを送り、デートのお誘いに成功。
お互い学生時代の印象が薄かったおかげか、新鮮な気持ちで会うことができて、すぐ仲良くなり付き合う事になります。
そこから大きなトラブルもなく、5年も付き合うとお互いに25歳。
そろそろ頃合いかと結婚をすることにしました。
挨拶のタイミングを逃していた
地元も同じとなると、デートの後は当然のように家まで送るのが日課でした。
しかし、いざ結婚!というタイミングまで、彼女の実家にご挨拶に行っていません。何故か。
彼女から頑なに断られていたからです笑
流石に3年も付き合った辺りから、こちらも挨拶のタイミングを伺ってはいました。
しかし、彼女からは「まだいい」の一点張り。
本人にそういわれてはどうにもなりません。
「そんなの関係ねぇ!」とパンツ一丁で飛び込んだところで、ご両親からの心証は最悪でしょう。太平洋にも平和は訪れません。
ともあれ、結婚の挨拶の時が、ご両親との初対面となりました。
事前リサーチもぬかりはない
地元が同じとはいえ、幼稚園の幼少期に少し接点があった程度なので、相手のご両親の情報は全くありませんでした。
お母さんの方は、僕のことを認識してくれてましたが、お父さんとはお互いに初対面です。
事前準備がモノをいうもので、彼女からはお父さんの情報を中心に仕入れます。僕もスポーツはあまり詳しくないので、サッカー、野球の贔屓なチームがあるなら絶対に抑えておきたいところ。
彼女いわく、「ここ数年ろくに会話してないからよく分からない」と心許ない返事をもらいながら、なんとか聞き出したお父さんの情報はこちら
相撲好き
プロレスの観戦経験あり
年齢は50代後半
穏やかな方だが、言いにくいこともズバッと言うタイプ
だそうです。
幸いにも格闘好きの僕でも話せそうな話題があり、安心しました。
しかし一言に格闘技好きと言っても僕は、キックやMMAがメイン。
相撲は火ノ丸相撲を全巻購入&読破する程度ですし、プロレスも好きなレスラーは、男色ディーノと三沢光晴というミーハーですが、わずかでも話題のヒントがあれば、あとは何度でも盛り上げる術はあります。
そうです。僕は第一印象がとても良く、その場のノリで会話をするスキルが抜群に高いのです。
これほどヒントがあればなんとでもなりましょう。
もはや、この結婚挨拶を小粋なトークで回す自信しかありませんでした。
「お父さん、娘さんとの結婚の許可をいただけますか。」
よくドラマやアニメで見る「娘さんを僕にください」はNGだそうです。娘さんはモノじゃあない。
キチンとネットで調べておきました。
何度も練習し、噛まないようにバチバチに仕上げます。
迎えた当日。
駅前の大衆居酒屋の個室で彼女のご両親と、僕と彼女の4人でご挨拶です。
ビールをいただき、簡単な自己紹介をしたあとに僕はすぐに例の言葉を口にします。
「娘さんとの結婚の許可をいただけますか。」
練習以上の出来が出せたと今でも思い出せます。
嬉しそうに拍手をしているお母さんを視界の端に入れながら、お父さんからの返答を待ちます。
そして、返ってきた一言は
「え、結婚するの?」でした。
ケッコンスルノ?
ウン…スルケド…
戸惑う僕よりも困惑しているお父さん。
「え!?今日って結婚の挨拶なの!?」
結婚の挨拶をしに来たんだよ!!!!!!
まさかのお父さん、今日のことを何も聞かされてなかったとのこと。
隣に座っている嫁の方を見ると、即座に目線を逸らされてしまいます。
おい、待て。逃げるな。
落ち着いて1から説明をしなおします。
5年ほどお付き合いさせてもらってること。
同棲でなく、結婚をさせてほしいこと。
ご挨拶に来るのが遅くなってしまったこと。
改めてお父さんからは「会わせたい人がいると言うから紹介だけだと思ってた。」という勘違いも聞きました。
(本当に会話しねぇんだこの親子👀)と、1人暮らし中でも今回の件を実家に報告済みの僕は、内心ギャップを感じてました…
ちなみに、お父さんからは「地元なんだから、もっと早く挨拶に来てほしかったな」とは言われたので、やはり早めに顔は出すべきだったなぁと後悔。
チラっと彼女の方を見ますが、またしても目を逸らされます。
一応結婚の許可はいただけましたが、印象最悪なスタートです。こっから挽回せねば。
娘から見た父親の情報はアテにならない
お酒も入っているので、小粋なトークを始める雰囲気は出来上がってます。事前のリサーチもバッチリ。カマすぜ。
「お父さんはお相撲は見ますか?」好きとは聞いてましたが、露骨になりすぎないように慎重に聞きます。
「いやぁ、相撲はウチの爺さんが好きだな」とお父さん。
惜しい。ちょっと外しました。
仕切り直します。
「格闘技は見ますか?」
「いやぁ、格闘技は見ないなぁ」
雲行きが怪しくなってきました。
「プロレスを観戦していたと聞きましたが…」ちょっと展開を巻いてみます。
「あぁ。昔1回だけ友人からもらって、行ったことはあるな!」
一回だけか~~~~~~~~~~!!!
お父さんは続けます。「僕は野球が好きでね。ヤクルトファンなんだが、アザレアくんは見るのかい?」
「いえ…野球は…まったく…」と僕が答えると、寂しそうに「そうか…」とお父さん。
もはや彼女の方を向く気も起きません。
まさか事前情報が役に立ちそうで立たないとは。
ニアミス過ぎる情報でしたが、その場の雰囲気とノリでとりあえず食事会は楽しく終わりました。
別れ際にお義父さんから握手
会話も弾んだし、お父さんとも楽しくお酒も飲めて感触は悪くありませんでした。
正直、嫌われなきゃセーフくらいの気持ちでいたので、一緒の電車に乗って途中まで一緒に帰れている今の状況は、まずまずだなと安心してました。
駅で挨拶しなおし、別れようとした時にお父さんから握手を求められます。
力強く握られるんだろうな、と身構えて手を出しましたが包み込んできた手はとても優しく、娘の大事なものを壊さぬような柔らかい握手で一言だけ。「娘の事を、よろしく頼むよ。」といってお義父さんは帰っていきました。
嫁ちゃんはその当時、お義父さんに対しては苦手意識が強くて「自分は三姉妹の末っ子だから興味を持たれていない。だから自分も興味ない」と言ってました。
その話だけ聞いていた僕は、仲が良くないのかと思ってましたが、実際にお義父さんにお会いして印象がガラリと変わりました。
食事会のときに聞いたお義父さんからの話では、嫁ちゃんが小学生の頃に2人でひまわり畑に行ったそうです。一面の花畑で綺麗だったことを今でも思い出せると言ってました。
その話を横で聞いていたお義母さんと嫁ちゃんは、すごく驚いていました。
2人も確かにわずかに覚えているレベルの遠い話だったし、それを今でも大事な思い出にしているという話をお義父さんから聞いたのも初めてだったうです。
そんなお義父さんとは、それ以来ずっとよくしてもらってます。
庭先でのバーベキューにやたら呼んでくれたり、ご飯に連れて行ってもらったり、先月は旅行に同行して旅費も出してもらいました。
嫁ちゃんは未だに「お父さんはアザレアくんの事が好きすぎる」と言ってますが、娘が大事にしているものを同じくらい大事にしているだけなのでしょうが。
それに気づくのは、もう少し先なのかもしれませんね。
おわりに
本日結婚4年目を迎えたアザレア夫婦ですが、振り返ればいろんなことがあったなぁと、まずは結婚挨拶のお話を書かせてもらいました。
まさか会社を辞めて主夫になるトンでも人生を歩むとは、この当時に誰も想像してませんでしたね笑
それでも誰一人見捨てないで見守ってくれてるので、もう少し頑張ってこって感じな4年目です。
ちょっと長くなってしましましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
本日もご安全にお過ごしください♪
※このnoteはStand fmにもゆる~い語りで音声verとして投稿してあります。
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