東京路地紀行 41 北新宿、中野、神田川
今年もソメイヨシノが散り始めた4月上旬の夜。
神田川沿いの桜と右岸の北新宿、左岸の中野の路地を歩きました。
川べりのソメイヨシノは満開を過ぎて散り始めていましたが、まだ花筏をつくるほどではありませんでした。
さて、この川べりの遊歩道に並行するように路地が広がっています。
西新宿は昔からの木造住宅密集地域(木密地区、と呼ばれます)が再開発できれいさっぱり消え、代わりに高層マンションが何棟も建っています。
一方こちらの北新宿はそのような再開発から忘れられたように昔の姿を残した住宅群がいまも広がっています。
特に神田川そばにはかつてそそいでいたと思われる小川の跡のような細道、小径が何本か走っています。
橋を渡って中野区側にはいるとこちらも木造家屋密集地区が広がっています。特に未舗装の路地も残っていて、感動的でさえあります。
そんな路地だからこそでしょうか、灰色と茶色に染まりがちな路地に色鮮やかな花々が彩りを添えてくれています。
路地を歩いていてみつけたもの。これまでにも何度か歩いていたのでしたが、気にならないと気にならない、視界にもはいってこないのでしょう。
「SAKURA HOUSE」 一年中、桜が楽しめるアパート。
中野区側から橋を越えて見える歌舞伎町のタワー。
このタワーのてっぺんの波打ったような輝きは歌舞伎町を水源として神田川に注いでいた蟹川(いまは全面暗渠)を表しているそうです。
そう、いま足元を流れている神田川がこのあと北上してから東へ大きく曲がった先で蟹川が合流しています。
と思ってみると感慨深いものがありました。
さてさて、今宵もこのへんで。
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