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石田三成ゾット

諸事、忙しく、なかなか史跡巡りにも行けない。本もなかなか読めない。それでも何か歴史に思いを馳せたいということから、趣味というか毎日、当たり前にやっている料理をしながら、出来事や人物のことを妄想してみよう。

本日の人物は石田三成。
豊臣政権の五奉行として主に行政面で活躍。自分を引き上げてくれた秀吉の死後、次の天下人として台頭してきた徳川家康を阻み、秀吉の遺児、秀頼のため、自分が作り上げたとも言える豊臣政権を守るために立ち上がり、内府違いの条々という弾劾状を作成、名目上の大将として毛利輝元を担ぎ上げて西軍を結成、関ケ原へ。

数の上では家康率いる東軍を上回り、包囲殲滅出来る鶴翼の陣を布いていたものの、不戦や日和見、果ては裏切りまで起こり、西軍は崩れて、指揮を取っていた三成は敗走。
東軍、田中吉政に捕らえられ、最後の食事を供したいという言葉に三成が所望したのが、韮の雑炊。
しかし韮雑炊をそのまま作っても面白くないので、自分流にアレンジしてリゾットに。おお、ようやく本題に。


材料
韮 1/2杷
ピザ用チーズ 大匙3位
塩麹 大匙2.5

勿論、これが一番大事、ご飯一合。

鍋にご飯と3㎝幅位に切った韮を入れて、被る位の水。

沸騰してくるまで煮る。韮は火が通りやすいので、下茹でとか別に茹でる必要もなし、一緒に煮てしまう。
ふつふつしてきたら、火を弱めて、かき混ぜてチーズを入れる。
使用しているチーズはナチュラルチーズでセルロース不使用。
プロセスチーズはウソンコチーズとか?それにしてもチーズのセルロースに限らず、日本は本当に添加物天国ですな。日本で認可されている添加物の種類は1500以上。内、化学合成物は350。米国は130種類。英国は20種類。諸外国に比べて認可されている添加物の種類が化学合成物に限っても正に桁違い。
出来るだけそれを避けるために自分で料理するようにしています。添加物が入っていない食材を選ぶようにしていますが、成分表に書いてなくても入っていることもあるから、選ぶのが大変。

三成が何故、韮雑炊を所望したかですが、別にそれが好物だったからではないようです。捕らえられた時の三成はひどい下痢をしていました。βカロテン、ビタミンC、更に食物繊維も豊富な韮には胃腸を整えて、血行を良くする効果があり、それを知っていたので体調を整えるために韮雑炊を求めたとのこと。捕まったので死ぬ前に美味い物をということではなく、あくまでも体調を整えておこうという心構え。

そんなことを考えている内にチーズが溶けていい感じ。塩麴を入れて、更に混ぜる。

塩麴

普通に塩を入れるよりも柔らかい味わいになります。

その後、三成は斬首されることに。刑場に向かう途中、喉が渇いたと訴えた三成ですが、水や湯がなかったので、代わりにと柿を差し出されたものの、これを拒否。
「柿は痰の毒だから」というのが言い分。
もうすぐ死ぬというのに毒忌みしたところで意味があるまいと嘲笑されたものの、三成は平然。
「大望を抱く者は首が胴を離れる瞬間まで命は大事にするものだ」
この期に及んではまず有り得ないことですが、もしかしたら助けがくるかもしれない。地震が起こって混乱が起こり、逃げることが出来るかもしれない。そんなことを考えていたということでしょう。
往生際が悪いと見るか、最後の最後まで望みを捨てない心構えと見るか。人によって見方が異なることでしょう。

リゾットに柿を入れても美味くないでしょうから、柿に見立ててミニトマト投入。

皮がふやける若しくは破れる位まで更に煮る。
その状態まで煮たら、仕上げに黒胡椒を適量。

名付けて石田三成ゾット

ほぼ二人分のリゾットが完成。
石田三成が生きていた安土桃山時代にトマトやチーズはなかったでしょうけれど、この二つを組み合わせたイタリア人のセンスは素晴らしい。
このリゾットにもバッチリ。ミニトマト、サラダだけではもったいない。加熱したトマトの旨味もよし。
黒胡椒のアクセントも利いていて、これを食べたら三成もきっと更なる鋭気を養って、再起出来た?

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