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【エッセイ&映画レビュー】最強のふたりを観て

「多様性を受け入れる」

昨今よく耳にする言葉。

そもそもなんだけどその考え方や

「受け入れるって一体どういうこと?」

そう思ってる人も多いのでは?

”受け入れる”

この一言がいつも引っかかるんですよね、私。

今回この映画を観るにあたって内容は全く知らずで、予備知識はゼロ😅

おすすめされることの多かったこの作品。

感動、、、とはちょっと違うけど。

二人の友情や絆にはホッコリしたし、コミカルな所もクスッと笑えたり☺️

良い作品だとは思うんですよ!

ただ🧐

何だろう考えてしまう所があって。

この作品の受け取り方として

「受け入れる」とは思って欲しくないと言うか。

そう思うのは“多様性を受け入れる“どころか、むしろ多様性って括りがそもそもなんか違うんじゃないかって思っていたからなのかもしれません


最強のふたりってどんな映画?


この映画は2011年フランスで歴代観客動員数2位となった大ヒット作であり、翌年公開された日本でもフランス映画としてはこれまた歴代観客動員数1位となった作品。

なので観たことのある方も多い作品と思います。

観るまで知らなかったのですが、この作品は実話を基に作られたもので、実在の人物がモデルとなっています。

(映画の最後にお2人登場🙌)

あらすじ(※ネタバレあり)

パリに暮らす大富豪のフィリップ(フランソワ・クリュゼ)彼はパラグライダーの墜落事故で頸椎を損傷してしまい首から下が動かせません。

ある時、フィリップと秘書のマガリーは住み込みで介護を出来る人を雇うため面接を行っていました。

色々な候補者と面接を行いましたが、フィリップの気に入る候補者はなかなかいません。

そこにドリス(オマール・シー)という黒人青年が面接に来ました。

しかし、ドリスは働きたいわけではなく、面接に来た目的は失業保険をもらう為の書類にサインをもらうことだったのです。

しかしフィリップは経験も資格もないドリスを介護人として雇い入れることを決めます。

試用期間として1ヶ月間、介護人として住み込みで働くことになったドリス。

彼の仕事ぶりは雑ではあったものの、フィリップを「障害者」としてではなく一人の人間として扱い、接してくれるドリスにフィリップは少しづつ信頼を寄せていきます。

ある夜、ドリスと二人で外食に行った時、心を開いたフィリップは自分の障害のことや亡くなった妻のことをドリスに打ち明けました。

ある日のこと。

フィリップは秘書のマガリーに手紙を代筆してもらっていました。
手紙は文通相手の女性宛で、お互い顔も声も知らない相手なのだとドリスに打ち明けます。

それを知ったドリスは文通相手の手紙に電話番号が書かれていることに気付き、勝手に電話をかけ、仕方なく電話にでたフィリップは文通相手の女性と会う約束をしました。

後日文通相手と会うために待ち合わせ場所にいったフィリップでしたが、自身の障害を知られるのが怖くなり、彼女を待ちきれずに待ち合わせていた店から逃げるように後にします。

フィリップに呼び出されたドリスは、そのまま飛行機に乗って旅行へと出かけました。

二人はプロの手を借り、パラグライダーで大空へ舞い上がりました。空を舞うふたりは身も心も自由を満喫。空の上では上も下もないのですから。

再びパリへ戻ると色々と問題の多いドリスの弟が兄に助けを求めてやってきました。

初めてドリスの家族の事情を知ったフィリップは彼と別れ、ドリスを家族の元へ帰することを決心。

そしてドリスが去った後、他の介護人を雇いましたがフィリップと相性が悪く彼のストレスは溜まりるばかりで心も荒んでいました。

そこにドリスが現れ、彼のお膳立てフィリップは今度は堂々と文通相手と会うことができました。

そして。

お互いそれぞれの道を。

彼等は前をむいて未来へと歩き出しました。

感想


この作品を見て感じたこと。

ドリスはスラム出身。
フィリップは超大富豪

一見共通点の無い二人でしたが、初めての面談で出会った時、どこかドリス惹かれるものがあったフィリップは介護人として彼を雇うことを決めます。

経験も何もないドリスは慣れない仕事に奮闘!一生懸命フィリップのお世話をします。
まぁ根が優しいんでしょうね、ドリスって。

そしてフィリップを「障害者」としてでも「雇い主」としてでもなくちゃんと一人の人間として向き合っている。

フィリップもまたドリスを人種や育ちで決して見ることなく対等な人として向き合いました。

ドリスはフィリップの知らなかった生きる楽しさを。

フィリップはドリスが味わったことのない感動や芸術の素晴らしさを。

共に互いの世界を知り、認め合い、分かち合うことで喜びも2倍になったでしょうね😌

互いの違いを受け入れるではなく

認める

という方が私的にはしっくりくるのかもしれません。

理解し合い、時には支え合い、ぶつかることがあっても、最後は一緒に笑い合えるって本当に素晴らしい👏

固い絆と友情で結ばれた最強のふたり。

これが実話に基づいて作られた作品ってのがまたとっても素敵でした✨

あとがき

冒頭に書いた「多様性を受け入れる

その言葉に違和感があるのは多様性とは

性別や国籍様々な社会的背景、人種や民族、また民族的背景、身長、年齢、性自認や性的指向、LGBTQ+や移民、障害を持つ人や女性といったマイノリティの人たち

とされているからなのかな。

そもそもそういった括りがマイノリティ×マジョリティという構図をわざわざ生み出しいてる気がしてならないんですよね。

人それぞれ同じ顔が一つとして存在しないようにそれぞれの違いを「認める

マイノリティなんて本来あっちゃいけないことな気がします。

だって違って当たり前なんだもん。

例えばフィリップのように身体に障害があったり、最近特に多いのは発達障害等もそうなんだけど

例えば障害と呼ばれるものが無いとされてる人があるとされてる人に対して

あなたは障害があるから無理」これは✖

また逆に障害のある人が

私は障害があるから無理」これも✖

と私は思うんです。

障害があるから無理、出来ないのではなく、障害があっても出来ることを探す。
出来ることを「認める

それは逆もまた然りで。

私は障害があるから」ではなく

私は○○は苦手だけど○○ならできます!

出来ない自分を「認める

でも出来ることを見つける。

折り合いをつけなければならないのは相手ばかりではなく自分も同じ。

先日あるテレビ番組で今

なんちゃってADHD

が流行ってると😩

私はADHDだから~

医者に診断もされてない人が、ネットとかで安易に○×方式で

あ、やっぱ私はADHDだ」みたいな、一種のトレンドのようになっている。

それ、本当に苦しんでいる人には迷惑な話なんだよね、ADHDや発達障害。軽く思われちゃうし。

だからってADHDの人が「可哀想」かと言えばそれは違ってて。

ただそういう「特性」があるだけ。

もちろんADHDや障害への理解は必要だけど、可哀想とか思うのは違う。

だって同じ人間よ?
私なら同情されたくない。

可哀想って同情するって失礼じゃない?

お互いどこで折り合い、認め合えるのかが大切なんだと思うんですよね。

だってドリスはフィリップに同情はしてないですよね。
ただ「首から下が動かない」ことに対してフィリップが出来ないことを助けてるだけ。

立場に上も下もない。

そういう感覚が相手を

そして自分を

認める

ってのとなのかなと私は思う。


これが一番大切なことかなって。

最後に

最近SNSを見ていて思うこと。

それは

「この考え方はおかしい」

「あんな人理解できない」

「人はこうあるべき」

「これが正解」


そんな言葉がSNSには溢れかえってる。

あぁー嫌だぁ~😩

そしてまたそれに反論する人もいる。

持論を語る人。

批判する人。

攻撃する人も😤

でもさ

他人がどう思おうが あなたの人生には他人の持論やこうあるべきなんて必要ないんだよね。

持論は自分で持つもので人に押し付けるものじゃないし、批判はただの無責任な攻撃。

そう思って受け流せばいい。

そして他人のネガティブは自分にとってプラスになることひとつもない。

そしてまたネガティブな言動は自分を負のスパイラルに陥るだけ。

そのネガティブを他人に向ければ人は徐々離れて行く、そしてまた自分にネガティブとして帰って来る。

少なくても私はそんな人とは離れる。

冷たいと言われようがなんだろうが。

自分のメンタルを守るのは自分しかいないから。

そして こうあるべきなんてものも、何が正解ってこともこの世にはないのよ。

正解はいつだって自分の中にしかない。

また他人から見た自分が不幸でも、それを決めるのは他人じゃなく自分だし、自分が幸せならそれで良いし、自分を不幸と思うなら幸せになる努力をすればいい。

結局人は、何かと、誰かとの比較で自分自身を苦しめたり怒ったりしてる人が多い気がするんだよね。

やめようよ。

そんな比較も怒りも意味がない。
結局自分を嫌いになるだけだよ。

人は人吾はわれなり
とにかく吾ゆく道を吾は行くなり

これは西田幾多郎という哲学者の言葉。

要は「人は人我は我」ってこと。

自分の進むべき道をただひたすら歩み続ける人の確固たる信念を示す言葉として著者に書かれています。

ただ。

前を向いて歩み続ける道の途中、もし心が共鳴する人に出会えたら。

人は出会うべく人と出会い
離れるべく人は自然と離れてゆくもの

本当に絆がある二人なら

たとえ離れていても

最強のふたりでいれるはず!

いつまでもね!

そう心から思えた作品でした✨

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