2歳までの子どもの集中力はどう伸びるか
仙台市でモンテッソーリ教室を運営しており、様々なお子様を観察する機会があります。2歳から6歳までのお子様対象のクラスです。
2歳前後のお子様なのですが、この年齢で既に作業の取り組み方、そして絵本読み聞かせに対する集中力や興味関心の深さの大差があります。
“この違いは何だろう。どんな日常を送ってるのかな”
疑問に思い、集中力の高いお子様の親御さんにお話しを聞いてみました。
2歳になるまでに下記の3点が共通点としてよく出てきます。
1:絵本の読み聞かせの冊数
2:散歩時間の長さ(粗大運動)
3:砂場での遊び方
今回の話は2歳になるまでのお子様ですが、そんなの少し大きくなったら、皆同じと考えると思うのですが、私の経験で早期に集中力を獲得してるお子様はその後3歳、4歳、5歳と続く教室で出会う活動の深さや長さが圧倒的に違う様に感じます。
2歳の時点でじっくりと取り組むお子様もいれば、興味が次々と移り変わり、全く作業をしないお子様も。椅子に座って作業。
1:絵本の読み聞かせの冊数
絵本の冊数は毎日10冊を目安に。内容を変えれば10冊違う絵本を読む事は可能で、10冊の言葉のシャワーを浴びて育った子は蓄えも違う様に感じます。
モンテッソーリの話言葉の敏感期は胎児期7ヶ月から3歳まで続くと考えられてます。その敏感期に沢山の言葉に触れた経験は発達にも大きく影響します。
パパがお仕事忙しく不在で、ママとばかりだから中々言葉がけが出来ない。
そんな環境でも絵本の習慣を取り入れて、おやすみ前に絵本を通じて話言葉に沢山触れる機会を。
子どもさんの興味のスパンは非常に短く、5分として続かない事はよくあります。それを様々な違った作業を5分づつ行い、それを18回繰り返すと90分間の授業が終了となります。
『子どもは集中しない、うちの子は集中力が無い』
よく耳にする言葉です。
教室では5分だけ集中できるお子様も、先ほど述べた18回の作業を繰り返せば90分間絶え間なく作業し続けます。90分間の教室では98%のお子様がその様なやり方で90分間絶え間なく作業し続けます。
そうやって集中力の深さと長さを獲得していくのでしょう。
絵本読み聞かせでもそれと同様の効果を引き出せる様に思います。
2:散歩時間の長さ(粗大運動)
教室で提供できる作業の大半は微細運動を多く含む活動です。脳の発達と深い繋がりが有る事が科学的に証明されており、粗大運動、微細運動のどちらも脳の発達には大切とされてます。0歳児、1歳児の間に出来る事は限られますが、出来るだけお外時間を多くして、大きな動きを伴った遊びを。
我が子は生後8ヶ月の頃から落ち葉のガサガサする葉っぱの上をハイハイしたり、
お外で自由に身体を動かしてました。
5感をフルに使って聴覚、視覚、嗅覚、味覚、視覚を伴う実体験は、モンテッソーリ教育では重要視されてます。
落ち葉のガサガサした沢山の葉っぱに触る手の感触、ハイハイした時にガサガサする音が耳から聞こえる。自然の葉っぱの匂い。お口に入れてみて舌で感触を確かめる。沢山の葉っぱが様々な色の葉っぱが目から見える。
そんな経験を子どもは欲していて、存分に満足するまで経験するとその間に様々な感覚と共に思考体験が繰り広げられ、脳への刺激が発達と繋がります。
とことん自由に歩かせ、お散歩を楽しむ時間を多く持つ事は大切と思います。
3:砂場での遊び方
子どもは砂場で五感を通して様々な経験をしてます。砂が水と混じり合って形状を変える事を感覚的に学んだり、触覚、視覚、嗅覚、聴覚、味覚を使って、砂や泥や葉っぱ等で自然の経験をしてます。この際服が汚れるからとか親が制限をかけすぎたり、子が楽しんで遊んでるのに言葉掛けをし過ぎたり、構い過ぎたりする事は、砂場で様々な感覚を通して集中してる子の阻害する事になったりします。
言葉掛けや構い過ぎは控えた方が良いのかと思います。
こんな砂場の経験でさえも集中力や教室で集中力を発揮する子の土台を作ってると思うのです。
下記は1歳11ヶ月の子どもが初めてモンテッソーリの教具を使って、取り組んでる様子です。インスタグラムの動画です。是非ご覧ください。
https://www.instagram.com/p/C8CVCmJvppZ/