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バレエのこと
クラシックバレエを習っている。
毎木曜夜1時間、レッスン以外はストレッチすらしないズボラだけど、それでも楽しんで通っている。
子どもたちに夕飯食べさせてお皿洗ってバタバタバターッてオカンやったあと、急いでタイツを履いてレオタードを着る。
家から徒歩5分の町営文化センターまで夫と子どもたちに見送られバイバイと手を振ってしまえば、私は母でも妻でもない、気持ちだけはバレリーナに変身するのである。
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クラシック・バレエには、足の曲げ方や首の伸ばし方、腕の向きまですべての動きに「正しさ」があって、完璧にはできないけれど(できるだけ)完璧を目指して身体を動かす。
正しさとはどういうものなのか、一つひとつ確認しながら、そこに向かっていく作業は自分にとても向いてるように思えてくる。
多様性っていいんだけれど、ふわふわしちゃう。
「ありのままでいいんだよ」
詰め込み教育を受けてきた昭和生まれだから、すごくいい時代になったなぁと思うのだけど、自分を軸に生きて(自分で選んで自分で決めて)ばかりだとどこにも寄っかかれる芯柱がなくて、頼れる大きな幹があれば楽なのにと思うこともあって。
だから正誤をきちんと提示してくれるクラシック・バレエは、週に1時間だけ正しい場所に身を置く、祈りのような時間でもあるのです。
さて、ここまでお読みいただいた皆さんにも、どうぞやっていただきたい。
寝転んでいたら起き上がりましょう。
座ってたら背筋を伸ばして。
肋骨は開きすぎないで、肩を下ろして。
首の背面をキュッと細い糸で持ち上げられたように前を向いて。
下腹に力を入れてその姿勢を保てるように。
一瞬でも世界を正面から受け止めた気持ちになりませんか?
それだけでよくやった、よく頑張ったと自分を褒めて私は家路に着くのです。