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フェーズ別SaaS企業の違いとは?POL様&空色様と合同ウェビナー開催しました!
こんにちは、ポテンシャライトの寳田(ほうた)です!
近年、多くのスタートアップ企業が「SaaS(Software as a Service)」ビジネス展開し、急成長を遂げていますね。
私の身の周りでも「SaaSって面白そう!」という話を聞くことが多いです。
実は先日、ポテンシャライトがお世話になっているPOL様、空色様との合同ウェビナーを開催させていただき、「SaaS企業のリアル」をお話しさせていただきました!
ご参加いただいた方からはこんな嬉しいお言葉も!
今回のウェビナーを経て、当社としてもSaaSについて学ぶことが多くあったこと&一定数反響もいただきましたので、何か参考になればと思い、本ウェビナーをレポートにまとめさせていただきます!
▼ 読んで欲しい方
- 今さら「SaaSって何?」と聞けない
- SaaSで伸びている企業とそうでない企業の差を知りたい
- フェーズ別でSaaS企業で働く「やりがい」を知りたい
- SaaS企業へ転職する際に気をつけた方がいいことを知りたい
- 今、SaaS企業で求められる人材の特徴が気になる
では始めます!
0. はじめに
0-1. 登壇者のご紹介
<ゲストスピーカー>
株式会社POL 取締役 松崎太河
京都府出身、東京大学卒。大学時代は、POL代表と大学の友人だったことからPOLへ創業期に参画。学生マーケ、セールス、カスタマーサクセス、メディア、イベント、PMの立ち上げ責任者を担い、1年で理系新卒最大級のプラットフォームを構築。卒業前にPOLへ正式入社。現在は取締役として従事。LabBase事業全体を統括。
株式会社空色 人事責任者 重松知憲
新卒で出版社の営業として入社。
その後、人材業界へ転職をしRAや組織開発コンサルティングを経て、事業会社の人事に転身。人事企画、組織・人材開発、HRBPを歴任。
その後、リーガルテックのスタートアップで人事組織の立ち上げに従事した後、現職(空色)に人事責任者としてジョイン。
<モデレーター>
株式会社ポテンシャライト 代表取締役 山根一城
青山学院大学を卒業後、株式会社ネオキャリアに新卒入社。人材紹介の営業とキャリアカウンセラーを兼務しマネージャーとして従事した後、2011年に IT/Web業界に特化した人材紹介会社の立ち上げに参画。2014年より取締役に就任。その後ベンチャー/スタートアップ企業に寄り添った採用支援を実現するために2017年4月に独立、株式会社ポテンシャライトを創業。ベンチャー企業に特化し、創業3年で140社超の採用支援に携わり現在に至る。
1. そもそも「SaaS」って
はじめに、SaaSについての説明を。
SaaSとは・・・
「Software as a Service(サービスとしてのソフトウェア)」の略。
これまでパッケージ製品として提供されていたソフトウェアを、インターネット経由でサービスとして提供・利用する形態のことを指します。
▼SaaSの特徴
・データをインターネット上に保存することができる
・PC、スマートフォン、タブレットなど端末を選ばずにデータにアクセスできる
・複数の人間が同一データを共有し、更に編集もできる
まずは、Web/IT業界のトレンドからSaaSが注目され始めた要因を探っていきましょう。
Web/IT業界のトレンドを表した図がこちら↓
(やや見づらくなっており、すみません・・・)
2006年 EPRベンダーの台頭
2009年 Webメディアの台頭
2013年 ソーシャルゲームの急騰
2016年 BtoC企業が注目される
2018年 SaaS競争激化
ちなみに2018年はSaaS元年とも言われていますね。
また、BtoCビジネスモデルはやや難しく、BtoB企業においてはサブスクリプションモデルの方が安定的に利益が出るため投資しやすいでしょう。そのため、資金調達もBtoBかつSaaSビジネスが多くなってきたのも注目された要因となっています。
そんな注目されているSaaSではありますが、、、
時価総額1000億円以上のSaaS企業は国内でまだ7社ほど。ほとんどがそれ以下のため「これからのSaaS」とも言えるでしょう。アメリカと比較してもだいぶ遅れており、アメリカのトレンドを辿るとすると間違いなくSaaSは伸びると言われています。
2. コロナショックが与えたSaaSへの影響
では、コロナによりSaaSは影響を受けたのかどうか...
ということですが、まず最初にコロナによってどんな業界にどんな影響が出ているのか。
コロナによる経済の影響を出してみました。
(あくまでポテンシャライト の視点(主観)を含め書いております。全てが正確な内容ではないかもしれませんが、一つの意見としてご覧ください。)
左から右に行くにつれて苦戦している業界とおいています。影響度1はどちらかというと「伸びている業界」と言っても良いかと思います。
伸びている業界はこちら↓
皆さんもご存知かと思いますが、この時期は「オンラインツールを提供している会社」は伸びましたね。リーマンショックでは苦戦した金融業界ですが、コロナでは逆に伸びていました。
一方苦戦している業界はこちら↓
こちらも既にご理解いただいているかと思いますが、外出自粛の影響から旅行業界、観光産業は苦戦している印象です。
しかしながら苦戦した業界でも「投資をすべきところには投資」をしていました。
リアル店舗は壊滅的な状況ではあるものの、顧客へは同等の価値を提供しなければならないという理由から、コロナショックを境に、デジタルでの顧客価値提供に考えをシフトする会社が増えたのです。
Web接客ソリューションを提供する空色さんでは、主に苦戦した業界である旅行業界やエンタメ産業(アパレルなどのファッション業界含む)のお客さんが多いデジタルでの価値提供に重きを置いたことから、問い合わせは減るどころか増えたようです。
(在宅Web接客も進んでいるようですね)
(下記コロナショックによる採用市場についての変化/リーマンショックとの比較というテーマでnoteを執筆させていただいております。
ご興味ある方はぜひ!)
やや脱線してしまいました。ではSaaSへ及ぼした影響とは何か。
そして、コロナ時にSaaSの領域にはどんな変化があったのかを見ていきましょう。
コロナの影響で市場も変化しますが、顧客の価値をいち早く察することができているか否かがポイントのよう。この時期はどのSaaSもデジタル化し、オンライン化してどのように顧客と関わっていくのかを考えるとともに、あらゆるサービスも増えていったようです。
3. フェーズ別SaaS企業で働くメリット/デメリットとは
ここからはSaaS×キャリアをテーマに、フェーズ別SaaS企業の違いや、SaaS企業に転職する上でのポイントをお話いただいた内容についてです。
今回はシード期/シリーズA/シリーズB/シリーズCという投資の「ラウンド」別で見ていきます。
あくまで目安ですが、社員数はこのように変化していきます。
では各フェーズを経営資源ごとに見ていきます。
▼経営資源
・人
・モノ(=プロダクト)
・お金
・時間
3-1. シード期
はじめにシード期について↓
シード期:起業前の段階
大体社員数は5名以下であることが多いです。
人もモノもお金も時間も全てが「ない」と言っても過言ではない一番カオスな時期です。
このタイミングではプロダクトがまだ未完成の状態です。自身が作っているプロダクトが世の中のためになっているのか、価値あるものなのか判断すべく、POLではプレスリリース大作戦を実施したようです。
▼POLのプレスリリース大作戦とは
LabBaseのようなサービスがあったら良いなと思ったタイミングで
「LabBaseというサービスがもうすぐリリースされます。事前登録募集開始しました」というプレスリリースを打ったこと
詳しくは下記記事をご覧くださいませ!
◆「シード期」のメリット&デメリット
(画像が見づらく申し訳ありません)
いくつかピックアップしてみました!
- メリット
・マーケ〜セールス〜その他まで、一気通貫で裁量権が一番ある
・プロダクトの設計やマニュアル作りに関わることが可能
・資金調達に関わることが可能
- デメリット
・裁量権はあるが、仕事に制限がなく業務分担もない
・お金を創る動きがメイン
3-2. シリーズA
続いてシリーズAについて↓
組織としては20名ほどで人が徐々に集まってきます。(ちなみにシリーズAのPOLさんは今40-50名ほど。シード期と比較すると組織は4倍の大きさになっています。)
ビジネスモデルを確立する時期とも言えるでしょう。
プロダクトは完成し、プロダクトの営業を開始し、価値を提供していかなければなりません。このフェーズでは一気に営業職の採用が増えてきます。(次第にカスタマーサクセスにも力を入れていくでしょう)
◆シリーズAのメリット&デメリット
いくつかピックアップします。
- メリット
・今後のコアメンバーになれる
・プロダクトプライシングに関わることが可能
・給与にSO付与されるケースも
- デメリット
・組織が流動的でマネジメントが不在(=自走力求められる)
・バグ発生・既存の機能開発にフォーカス
・プロダクトが未熟な中で「売る」ことにフォーカス
3-3. シリーズB
続いてシリーズBについて↓
シリーズBのタイミングではプロダクトの営業も進み、ビジネスをより一層拡大させる時期です。
プロダクト価値があるものの、継続して価値を感じていただけるようカスタマーサクセスやインサイドセールス、フィールドセールスなど、営業組織も体系化されます。
お金の面や人の採用はできるようになるものの組織としてはまだ混沌としています。しかしながら組織のマネジメントが体系化され、「組織」を感じることができるのではないでしょうか。
◆「シリーズB」のメリット&デメリット
こちらもいくつかピックアップしてみます。
- メリット
・組織やビジネスが体系化されるフェーズで、組織創りに関わることが可能
・プロダクトがエンタープライズ向けにできるようになる。(UI/UXにも力を入れていく)
・給与のグレードが決まり始める
- デメリット
・一定数退職者が出始める(シード期・シリーズA期に入った人材が足枷となるケースも)
・プロダクトの企画に声は出せるが難儀
・SOはもらえるかも??
3-4. シリーズC
最後にシリーズCについて↓
シリーズBで一定ビジネスを拡大はさせてきましたが、より急拡大させていくフェーズがシリーズC。
この時期は多額なマーケティング費用を使い、さらに認知を伸ばしていく企業が多い印象です。実際にWeb広告やタクシー広告、TVCMなどでこのフェーズのプロダクトを目にするケースもあるのではないでしょうか?
◆「シリーズC」のメリット&デメリット
いくつかピックアップします。
- メリット
・IBM、マイクロソフトなどの比較的大企業の人が入社してくるフェーズ
→多様な組織になっていく
・複数の多角的サービスが出来る
・福利厚生の充実など完全に組織としての機能が整ってくる
- デメリット
・大幅な戦略が取りづらい&スピードが鈍化するケースもある
・プロダクト企画に関われない
4. SaaS企業転職の落とし穴
ここまでは、SaaS営業の職務理解〜企業側見極めポイントまでお伝えさせていただきました。最後のセクションでは「SaaS×転職」をテーマにお話しいただき、その内容からSaaS企業側の選考での見極めについてお伝えします。
前提として、企業側が面接で見極めている項目は大きく3つあります。(ポテンシャライト調査)
【面接での見極め項目】
業務スキル:主に社会人になってから業種/職種別に身につく能力(スキル)
人間力 :これまでの人生、そして社会人になってから身につく能力
価値観との違いは「尺度」で良し悪しをはかることができるもの
価値観 :これまでの人生で培ってきた価値観。人それぞれが持ち合わせており、年齢を積んでからは変えにくいと言われているもの
具体的にはこちらです。
外向-内省/感性-論理 など価値観は変えにくく、人間力は長い期間の中で得られたものです。営業力や技術力などの業務スキルは、社会人で得られるものです。
多くの企業では上記3つをもとに相対的に評価しているのですが、、、これまで「お見送り」と判断した理由を踏襲して分けてみました。
するとこのように分類できました。
各社さん理由は異なり、これはSaaS企業に限ったことではないのですが、
シード期〜シリーズA、B前半は価値観が重要視され、「カルチャーとのミスマッチ」は非常に多いよう。
実際に松崎さん、重松さんもカルチャーにマッチするのかどうかは一定判断基準として置かれているようです。また各フェーズごとに自走力を一定求められたりもするでしょう。
特にSaaSの場合契約締結はユーザーとの関係性のスタートでしかなく、導入した効果が実感できなければ、契約更新時に契約を解除することが出来るビジネスモデルです。すぐに解約されては、サービス提供者としては投資回収ができません。
受注しお金を得れば、一旦ユーザーとの関係はそこで終わるような売り切りの営業とは違い、ユーザーのリアルな価値に誠実に、長期的に向き合い続けなければなりません。
そこがSaaSの面白いところではないかと私個人的には考えています。
ユーザーと共創で成り立つSaaSだからこそ、カルチャーマッチを見ている企業も多いのではないかと思います。
その企業のプロダクトだけではなく、その企業のカルチャーや各フェーズごとのメリット・デメリットをしっかりと把握した上で、選考に挑むと良いでしょう。
最後に
ここまで長文を読んでいただきありがとうございました!
いかがでしたでしょうか?
SaaSは世界で急速に成長しているビジネスモデルです。実際にSaaS企業が国内でも増加し、大手企業も既存サービスをSaaS型に切り替えたり、SaaSビジネスを立ち上げたりと、勢いは止まりません。
とはいえ、ビジネスモデルのみならず、各企業のフェーズでも全く異なります。もしSaaS企業に少しでも興味を持ったよーという方がいらっしゃれば、お気軽にご相談くださいませ!
またPOLさん、空色さんにご興味をお持ちの方も
ぜひお気軽に松崎さん/重松さんへご連絡いただければと思います!
▶︎POL 松崎さん
▶︎空色 重松さん
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それでは!