採用オペレーション2.0。意外と見落としがちなOX(Operation Experience)のやりきり施策とは
こんにちは、ポテンシャライトの寳田(ほうた)です。
「面談から選考に進んでくれる人が減ってしまったな」
「候補者さんからの返信が全然来ないんです」
この手の課題を解決するために選考におけるCX(候補者体験)向上施策を実施する企業さまも増えてきました。
特にオファー面談におけるCXという観点では求職者さんに対してプレゼンを行ったり、現場のメンバーや投資家さんと複数回会っていただいたりと各社さま試行錯誤されてる印象があります。
では、求職者さんとのテキスト上でのコミュニケーションの体験向上はいかがでしょう?
...意外と見落としがちな企業さまが多い印象です。
各選考でお会いする方がCX向上のために頑張ったとしても求職者さんとのテキストでのコミュニケーションは応募〜内定承諾まで全てのフローで存在するためここをおざなりにしてしまうと勿体無いです。
しかしながらこのてのオペレーションを担う人事の方や採用アシスタントの方は日々多くの候補者さまとやり取りをしている、且つイレギュラーも発生するため何を、どう気をつけるべきか悩みますよね。
そこで今回は採用オペレーションにおけるエクスペリエンスを向上させるためのポイントについて整理してお伝えさせていただきます。
1. OX(オペレーションエクスペリエンス)とは
2019年12頃からポテンシャライトではCX(Candidate Experience)に注力してきました。このCXを分類した中にOXが含まれると定義しております。
CX(Candidate Experience):「採用プロセス全体」における「求職者の体験(CX)」
【CXの分類】
- Operation Experience(OX)
選考体験における(デジタル上での)求職者様とのコミュニケーション体験
- Interview Experience(IX)
面談/面接における求職者様の体験
- Offer Experience(OFX)
Offer(内定)を提示する際に求職者様に与える体験
上記の表で緑の枠で囲っている内容を「オペレーション」定義しています。具体的には、
書類選考合否連絡
面接日時調整連絡
面接日時確定連絡/面接詳細情報連絡
面接前日リマインド連絡
面接後のお礼メッセージ
面接合否連絡
最終面接調整連絡
最終面接確定連絡/最終面接詳細連絡
内定連絡
日々の求職者様とのメッセージやり取り
などを指します。
これらのやり取りはルーティンで回すことができる業務のため、アシスタントの方が担当したり、最近だと外注したりすることがありますね。
ただ、この「オペレーション」業務がものすごく重要なのです。
ではそんなOX(オペレーションの体験)を向上するために具体的にやるべきことは何なのか?それがこちら👇
① オペレーション部分 については「穴」がひとつもないオペレーション設計をしましょうという観点です。滞留をゼロにするようなオペレーションを組めば良いのです。前回のnoteでオペレーションの設計におけるポイントはお伝えさせていただいたので今回は割愛させていただきますが、ご興味ある方はこちらをご覧くださいませ。
今回お話ししたいのは② おもてなしの部分です。
上記①では「オペレーション」についての話をしました。オペレーティブな作業の弱点は「人の心が無くなること」です。皆さん、すごく定型的なメールのやり取りをご経験されたことがあるかと思います。「これはbotなのでは?」と感じたと言うご経験です。
昨今の世の中において、あらゆるものがシステム化され仕組み化されてまいりました。便利になり、漏れがなくなった反面、「人と人」のいわゆる「エモい」コミュニケーションは減り続けています。
現採用担当/マネージャークラスの方は一度はご経験があるかと思います。求職者様とのメッセージのやり取りをする上で、
「面接日時調整に何度も連絡往復をしたのだから、"度重なる連絡の往復、お手間おかけして申し訳ございません"と言わないと」
「在職中の方に対して、"14:00の来社面接"の日時指定依頼は難しいでしょ。もしその日時しか不可能であれば"補足"を入れないと」
などの事実が横行することはOX上良くありません。このあたりの細かい「おもてなし」については追求しなくてはなりません。
2. OX において抑えるべき4つのポイントとは
では、OX(Operation Experience)において重要になる「おもてなし」の追求とは何なのか?「おもてなし」を追求する上でポイントとなる4つをご紹介します。
あくまで弊社で定義している内容ではありますが、弊社ではこのOX(おもてなし系のOX)を4つに分けています。コミュニケーションレベルの「ランク」だと思ってください。
一次元、二次元、三次元、四次元を見ていきましょう。
まず一次元について。
単純に配慮や謝罪・感謝ができるか否かの配慮の高低を意識しましょうという内容です。
返信いただいたことに対しての感謝、何度も連絡いただいている場合の配慮などこの辺りは基本として抑えておきたいですね。
次に二次元について。
一次元の配慮の高低に加え、広さ(レパートリー)を入れましょうという内容です。
例えば、謝罪をする際に「大変申し訳ございません」を連発してしまうとやや求職者様も違和感を感じてしまいますね。そのため、配慮や謝罪、感謝を伝える際は一定以上のレパートリーを持ち合わせておくと良いでしょう。
続いて三次元について。
こちらは他者(ここでいうと求職者様)視点で対応しましょうという内容です。
イメージしてみましょう。在職中に転職活動を行う求職者さんの場合、恐らく日中の時間で面談や面接を調整するのが難しいでしょう。ただ、そんな中で自社の面談や面接を調整してくれた、この事象に対して単に感謝を述べるのではなく、求職者様の気持ちを想像した文章を盛り込むとどうでしょう。求職者様にとって貴社へのイメージがさらに良くなるのではないかと思います。
最後は四次元について。
一次元から三次元を盛り込んだ上で求職者様の選考全体を俯瞰してコミュニケーションを取りましょうという内容です。
仮にお見送りだったとしても今後のアドバイス含めプラスオンの体験提供ができていたり、求職者さんの意向を確認した上で面接の調整ができていたり。ここまでできるとすごく良いかと思います。
数値(1〜4)が増えていけばいくほど、「配慮」「レパートリー」「奥行き」「他者視点」が増えていきOXマスターになっていく、というイメージでしょうか。
ここまで完璧にOX(おもてなし系のOX)を実施できた場合、採用活動においてかなり差別化につながり、合否に関わらず貴社のファンも増えるのではないかと考えています。
3. 選考フロー別OXでやることリスト
ここまででOXの概念についてと実際にOX(おもてなし系OX)において意識すべきポイントをお伝えさせていただきました。
この章では選考フロー別でOX観点でできることを紹介します。簡単にではありますが下記にまとめてみました👇
Lv1~5と数字が大きくなればなるほど、かなり自社のOX力が上がると思っていただければと思います。
(Lv3は基本的に多くの企業様が実施している印象です)
整理してみると、各選考フェーズにおいてテンプレをきちんと設計を実施することでOX(おもてなし系OX)は体現できそうな印象です。整理する中で他社様のOXの事例をヒアリングさせていただいたのですが、対面で面談/面接を実施する際に近くのカフェ(作業できる場所)を共有している会社様もあるようです!素晴らしい施策ですね👏
小さな配慮かもしれませんが、テキスト上のコミュニケーションでそのような共有があるとは思っても見ない体験かと思うのでそれだけで差別化に繋がるでしょう。
4. 最後に
皆さんいかがでしたでしょうか。
今回はオペレーションに関するノウハウをお伝えさせていただきました。CX(Candidate Experience)の中でも意外と見落としがちなOX(Operation Experience)。ポテンシャライトとしてはこの採用オペレーション体験を仕組み化し、且つリッチ化(おもてなし化)し、「採用オペレーション力が強い会社ほど、採用で勝てている」という世界観の構築をしていきたいと思っております。ちょっとした意識で自社のイメージアップにもつながるのでぜひご参考いただけると嬉しいなと思います!
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