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カウンセラーという社会資源②
先日思うがままに書いたものの続きです。
心理療法を実施できるカウンセラー探し。ある大学の心理教育室に電話で確認。丁寧に話を聞いてくださり、好印象。認知行動療法についても対応可能だが、主治医がある人に関しては紹介状が必要とは言われていた。なお、院生が同席することもあるとのこと。料金が1,000円程度なので、交通手段さえあれば現実的な選択肢。
逆にいうと、学術機関以外では心理療法を受けるのは難しいと思われる。公的機関(刑務所の処遇プログラムなど)では認知行動療法が展開されているのだろうが、私のようなソーシャルワーカーがアセスメントで必要性を把握したとしても、その分野に結びつけることは容易ではない。そもそも、SWが心理療法の必要性をアセスメントの中で見立てることができるのだろうか。私たちの力不足もありそうだ。
加えて、カウンセリング文化を根付かせる必要性もある。現状、心理士は食べていかなければならず、就職先は医療機関が主。しかも非常勤の方も多い。カウンセリング文化が定着(制度化でも良い)してくれば独立開業という選択肢も広がるのだろうが、現状ではハードルが高いようだ。
カウンセリング文化の醸成について一言申し上げたい。それは公認心理師や臨床心理士になるためのハードルが高過ぎやしないかということ。私のような社会人が公認心理師の資格取得を目指しても、心理系四年生大学を卒業して大学院まで行かねばならず、リスキリングには馴染まない。YouTubeでの情報収集によると、大学院での研究も過酷らしい。社会福祉士は比較的簡単に受験資格が取れるのに・・・。社会に根付かせるためには人材も輩出しなくてはならない。もう少し敷居を下げていただけないものか・・。いや、逆に社会福祉士が簡易すぎるのかも。医師や薬剤師も資格取得は難しいでしょ?と言われると、なんとも言い返せないことに文章を書きながら気づいた次第。
さて、前回書いた通信教育の話。放送大学の資料が届いた。「認定」心理士は目指せそう。もちろん、学ぶための一つの目標に過ぎない。ただ、必要単位を1年間で消化しようと思ったら過酷な気がする。前期だけみても9科目くらいは取得しないと。1科目あたり45分授業を15回。もう少し資料と睨めっこして決めよう。
「認定」心理士なんて名刺に入れたら、「公認」と紛らわしくて詐欺みたいになりそう。名刺はどうでもいいんだけど笑。
さて、社会福祉士が心理学を学ぶ意味についてあえて確認してみた。奥川幸子著「身体知と言語」に、心理学や医学的知見について書かれた箇所がある。『意識下の問題や家族関係の中で生じている複雑な問題についての臨床的な知識や技術の基本を身につけ、なお職業的な訓練を受けて熟練した臨床技術を身につけた専門職以外は、意識下の問題をいじることは許されません』とある。つまり多少学習したくらいでは深層心理に着目したり治療することは軽々しくできない。医師以外の人が手術できないことと同じ。私の専門性は見失わないようにしなければと肝に銘じておきたい。