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司法書士との文章力が違いすぎる

エアコンを使いすぎて、体調を崩しがちな今日この頃。皆様いかがお過ごしでしょうか。私はというと、業務の量が少し穏やかなのだが、がっつりソーシャルワークが必要とされるケースに時間をかけている日々。時には良いのだが、地域のワーカーに対してもう少し頑張ってと言いたくなることもしばしば。支援チームのマネジメントも大切な仕事。どう各々の支援力を引き出してクライアントに支援を届けるか悩む日々。
 冒頭の写真は、お気に入りのルームフレグランス。香りもリラックス要素として大切でございます。今日のテーマには何ら関係ないけど。

今日のテーマはタイトル通り。自分の文才のなさというか、司法書士との文章力、語彙力の違いを実感した話。
 私も後見人として、内容証明郵便で時効援用くらいはする。自分個人で郵便局のウェブサイトに登録しており、そこから内容証明を送る。文章内容も、だいたい同じような文面になるので、それほど悩むこともなかった。
 が、今回は賃貸借契約の解除請求を送る必要が生じた。双方合意の上での契約解除ができず、一方的に文書を送るというもの。その文面は、無論だが1から作成しなくてはならない。このような文面を作るのに長けていない私は、文章を作っては司法書士(事務所のトップ)に指導を受けて修正、それを繰り返した。わざわざ時間を作っては添削してくださった先生には感謝しかない。さて、文書を作成する人にとっては当たり前のことができていないというか語彙力が無さすぎたので、具体的な点を比較してみたい。

冒頭と表示


 文章の冒頭、私が1回目に作成したものは、この通り。
「被後見人Aは、下記の物件を借り受け、令和6年△月△日まで生活していました。所在:〇〇」
 とした後に、請求する内容をつらつらと書いた。
 修正されたものは以下のとおり。
「当職は、貴社に対し、〇〇家庭裁判所より選任された後記被後見人の後見人として次のとおり通知いたします」とした後、請求内容を箇条書き。文章の最後に、(被後見人の表示)として、住所氏名を記入するというもの。

なるほど、いきなり内容を書き始めるような私の文章とは打って変わって、冒頭に「後見人として通知する」とした方が全体的に引き締まる。というか常識らしい。

内容と趣旨


 趣旨について、私は物語のように書いてしまった。そして、結びの一文が極めつけの失敗文。
「〇〇の事情により、家賃を家賃を支払う資力がありません。よって、△月以降の家賃の支払いは行うことができません。(中略)〇〇なので、お取り計らいのほど、よろしくお願いいたします」
 せっかく、冒頭で「当職は」と始めても、最後の末尾が「お取り計らいのほど・・」となると、専門職で始まって、サラリーマンで終わっている感じがすごい。

 この点、司法書士は違う。(我が事務所の先生は、特に文才がある方です)
 まず趣旨は箇条書き。詳細は略すが、だいたい以下のとおり。
  1 (省略)〜本書面の到達をもって一方的に解除します
  2 貴社が認めるか認めないかに関わらず、△月以降の家賃については一切支払わない
 そしてその後はその理由をつらつらと述べた後、結びは、「貴社の善処を望みます」と。出てこないわ、善処を望むとか、その語彙が。

 ここでは省略したが、理由を述べている文章も全く質が違う。全文を掲載したいくらいだが、それは控えておく。

これからの話


 この件に関しては、これからどうなるかが課題。私は社会福祉士なので、関係性の「調整」はお手のものなのだが、「対決」ということには慣れていない。しかし権利を守るということが業務である以上、甘いことは言ってられない。とはいえ、アドバイスを得ながら対応することになる。学べる環境にあることに感謝しつつ、来週1週間の業務に備えて英気を養わなくては。

 余談だが、ネットフリックスの「地面士たち」が面白すぎる。司法書士事務所に勤めているのでなおのこと。

今回のおすすめ
 映画「ルックバック」
 私の住まいは地方だからか、平日夜の映画館はガラガラだった。1時間程度の短い映画。漫画家を志す少女とその友人の織りなす、がっつり青春の物語かと思いきや、思わぬ展開が。違う世界線からのメッセージ、人との出会いが生む人生の変化など、短いながらも心に刺さる内容。アニメーションの背景も綺麗。私は最後のシーン、ガラス張りの部屋から見る都会の風景が好き。ぜひ。

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