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その負債、どうするべきか?

嬉しい盆休みのはずが体調が芳しからず、だらっとしてしまった。仕事中毒なのか、よほど疲れが溜まっていたのか。大学卒業してから今の職に就くまで世間一般の連休に休めるなんてことはなかったのでありがたいことではある。写真は、鉄板焼の店で食した高級サーロイン。まさに口の中で溶けた。年に一度の贅沢。大学の頃、教授から「普段はポテチをご飯にかけて食べるほど質素でも、年に一回は一流の店で文化を味わえ」と言われたことを実践している次第。家族で行くと、とんでもない金額になるのだが。

さて、日々頭を悩ませる被後見人等の負債。だいたい破産か支払うか、可能なら時効の援用かとなるのだが、分割で支払うのか破産すべきか悩ましいケースもある。よくありがちな事例を以下に記す。


Aさん80歳 年金+生活保護
サ高住に住んでいたが、通帳を管理している家族が支払いを行わず、経済的虐待とされて市長申立てになる。
すでに利用料未払いが200万円。
施設としては、後見人が就任したら、系列の安価な施設に移ってもらい、未払いを清算して欲しいという。本人も施設を移ることには了承している。

私が思うに、施設側は200万円までよく負債を放置したものだなと思う。早めに市町村に通報して対処すればよかったのに、今更未払い分回収の意思満々とは違和感がある。契約が連帯保証であれば、未払い分は家族に請求してほしい。

ある弁護士とお会いする機会があり、このようなケースの場合、払うか破産を選択するか参考までに聞いてみた。
その方は、数千円ずつ未払いを支払うという条件で折り合えば支払うとのこと。ただし全額回収は絶対に不可能という前提。

確かに、この条件で施設が認めれば、系列の施設への移動で済む。私も医療費未払い問題を抱えていたケースではそのようにしたことがあるが、金額は20万円程度。その病院との関係は継続したかったので良好な関係を続けたほうが得策だと考えたから。
ただ、このケースは200万円。明らかに返済不能。私は破産派である。施設を移ることにはなるであろうが、どちらにしても移動なので。なおかつ保護受給者の最低生活費の費用を返済に充てたくはない。
皆様はどう考えるだろうか。

破産するとしたら、この施設と粛々と闘うというか、毅然と払えないと言い抜く必要があり、力が要る。福祉系後見人の私は、正直こういう対応は得意ではない。つい、両者が折り合う点を探してしまう。負債問題だけでなく、本人の権利を守るため頑として折れないモードで頑張り抜く時も必要となる。社会福祉士として、そのような対応にも慣れていかなくてはと思う。他専門職に日々学ばせていただいております。

ふと疑問に思ったが、海外ではこのような場合どうするのだろう。負債の相手次第では下手したら撃たれそうだけど。ソーシャルワーカーも命がけなのだろうか。


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