#44 血糖値ってなんだ?
こんにちは。
薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。
日々の業務で感じたこと、気づき、疑問をつづっています。
さて今回は、先日眼科の待合室で聞こえてきた話から。
眼科医:「目の調子は良くなっているんだけどね、先日の血液検査の結果で、血糖378mg/dL、HbA1c13.2%でした。入院になると思うから紹介状書くね。」
患者:「でも皮膚科にも行かなきゃいけなくて、すぐにはちょっと…」
血糖378mg/dL?!?
HbA1c13.2%?!??
すぐに入院でしょ。
この患者さんはこの一大事を理解していないのか?
もしや、この検査値の意味を理解していない人が他にもいるのかもしれない。
というわけで前置きが長くなりましたが、今回から「糖尿病」をテーマにお話しします。
糖尿病とは、
「インスリン作用不足による高血糖を主徴とする慢性の代謝性疾患群」と言われています。
このままだとしっくりこないので、まずは糖が体の中でどのように利用されていくかを確認していきましょう!
糖は、生体活動に必須なエネルギー源。
通常血液中のグルコース濃度(血糖値)は、だいたい70〜110mg/dLの範囲で一定に維持されています。
血糖値を一定に維持するためには、様々なホルモンが関わっています。
●血糖値を上げるホルモン
グルカゴン
カテコールアミン
コルチゾール
成長ホルモン
●血糖値を下げるホルモン
インスリン
ここでポイントなのは、血糖値を上げるホルモンは複数あるのに対し、血糖値を下げるホルモンは一つしかないということ!
今は飽食の時代ですが、昔は、飢餓などで血糖値を上げることの方がとても大変だったことが、関わるホルモンの数によってもわかりますね。
さて、血糖値はどうやって下げるのでしょうか?
血糖値は、血液中のブドウ糖の量を示しているので、血液中にブドウ糖が少なければ、血糖値は低くなります。
つまり、ブドウ糖が血液中から細胞内(臓器)へ取り込まれれば、血液中のブドウ糖は少なくなりますよね。
逆に、血糖値を上げるには、貯えられた糖質(グリコーゲン)をブドウ糖として血液中に供給すれば、血液中のブドウ糖が増えるというわけです。
なんとなく血糖値についてわかりましたか?
次回からようやく糖尿病についてお話ししていきます!たぶん。
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参考:薬がみえるVol.2
糖尿病ネットワーク