大赤字のラーメン屋がV字回復するまで ~超メニュー改革①~
それでは本題に入ります。
売上・食材原価・粗利・経費・営業利益について、
一切の知識を持たない若き日の自分が働くことになった大赤字店舗。
簡単にその店舗の紹介をします。
都心のビジネス街で立地もまずまず、人通りもそれなりに多い場所に
そのお店は構えられていました。
座席数はカウンター6席と、4人掛けのテーブルが3つの計18席。
メニューは醤油ラーメンと味噌ラーメン、ご飯ものが2種類、
生ビールと簡単なおつまみが数種類。
スタッフは4人で回していました。
入った当時の売上は6万/日ほど。
家賃は70万。
光熱費は25万。
人件費がざっくりですが100万程度。
ビジネス街なので日曜定休、月間営業日数は25日です。
概算すると、
月間総売上=6×25=150万円
食材原価=175×0.3=52.5万円
粗利=150-52.5=97.5万円
経費=70+25+100=195万円
営業利益=粗利97.5-経費195=マイナス97.5万円
大赤字です(笑)
色々あって、そんなお店で働くことになりました。
しかも入って2か月後に店長を任されることに。
当時の私は営業利益などわかりませんでしたが、
赤字であることは働いていて肌で感じることができました。
店長を任されるときは損益分岐点だけ告げられたので、最初はその売上を目指すことだけを考えていました。
その損益分岐点は300万円。
つまり1日当たりの売上を倍の12万円にする必要がありました。
そこでようやくトントンです。
先にお伝えしておきますが、
現在そのお店の1日当たりの売上は30万円です。
もちろんこの売上に到達するまでは紆余曲折あり、
売上を上げるために四苦八苦していました。
月の勤務時間も400時間以上で、徹夜でメニュー開発をしてそのまま営業することも少なくありません。
とにかく多少無理をしてでもやれることはドンドン実践して、その結果を見る。try&errorの繰り返しです。
ただ、ある程度まで売上が向上すると
不思議とそこからは自動的に上がっていくようになります。
それは、「お店の認知」がされていくからです。
地域の話題のお店として認められてくると、
あとは口コミで人が人を呼びこむようになります。
さてさて前置きが長くなってしまいましたが、
最初の売上対策は、
【 メニュー改革 】
周辺地域の飲食店を調査して、
・流行っているメニューは?
・この場所で求められているメニューは何だろうか?
・あったら嬉しいメニューは?
という点からアプローチをかけました。
そこから見えてきたのが、満腹度と満足度の両方が高いメニューが必要だと感じました。
今販売している醤油ラーメンも味噌ラーメンも魚介系スープがメインのあっさり系でした。
なので対極のガッツリ系ラーメンを開発しました。
そしてここが運命の分かれ目、全体的に価格の見直しをしました。
看板メニューの醤油ラーメンをワンコインの500円に。
味噌ラーメンは逆に800円に。
そして新しいガッツリ系も500円で販売。
これは正直、かなり賭けに近かったです。
内心ハラハラドキドキしていたことを鮮明に覚えています(笑)
もちろん、値下げしたメニューも食材原価のバランスが崩れないように調整してあります。
どうしてこんな無茶なことをしたのか?
そこにはちゃんと理由があります。
結果的にこの大冒険は大成功に繋がります。
次の投稿でこの理由を解説していきます。
ここまで読んでくださりありがとうございます。