翻訳単価が5年目で1.4倍になった|実際にやったこと
こんにちは、フリーランスで生計を立てているアヤトです。
私は主に、英日翻訳やブログ運営で生計を立てています。
先日、英日翻訳の仕事を受けて5年目になるフィンテック企業のクライアントと価格交渉をして、当初の単価の1.4倍にたどり着いたので、備忘録としてこのことを残そうと思い立ちました。
開始時の単価は0.12米ドル/ワードで、これまで数回の価格交渉をしてきて、今回、0.1757米ドル/ワードに到達しました。
ここで、「なんだ、0.14倍になったとか言って、たったの0.17ドルか」と思った方は、先を読み進めても時間のムダになってしまうと思うので、今ここでそっ閉じをオススメします。
少しでも興味を持っていただいた方には、このまま読み進めていただければと思います。
で、2020年から2024年までの単価の変化は以下のとおりです。
上記表のとおり、毎年ほぼコンスタントに10%ずつ単価アップしてもらうことができました。
最初の単価設定は、迷いに迷ってGoogle検索をして、これくらいなら納得できるかなと漠然としたものを申告したため、後から、もっとよく考えてほんの少し上乗せしておけばよかったと少々後悔したものです。
でも、その後悔があったせいで、頃合いを見計らって絶対に値上げ交渉をしよう!と自分に誓ったのでした。
そして、結果的に単価は、5年目で1.4倍になりました。
黙っていても単価は上がらない
ロシアによるウクライナ侵攻を境に、光熱費、物価など、さまざまな価格が上昇し続けています。
光熱費や物価は消費者の意思とは関係なく上がっていきますが、フリーランスの単価は黙っていても上がりません。
出ていくお金は増えていくのに、入ってくるお金は増えないという状況は全く好ましくありません (そりゃそうだ)。
それに、同じクライアントの仕事を続けていれば、自分なりのノウハウも蓄積していくし、スピードも精度も上がっていくはずです。
でも、単に「ノウハウは増えたし、スピードも精度も上がっている」だけでは、なかなか単価アップには結び付きません。
スピードと精度に加え、クライアントに「こいつは使える。役に立っている」と思わせる必要があるし、そう思わせたら単価が上がるチャンスです。
じゃあ、どうやって「こいつは使える」と思わせるんだ?っていう質問に実例とともに答えるのがこのnoteです。
「72の法則」
※クライアントに「こいつは使える」と思わせるヒントをご紹介する前に、ちょっと脱線します。
あるとき、私の単価を2倍にするには、あとどれくらいの年月がかかるんだろう、とふと思ったんです。
単価を倍にすることが実現可能かどうかは別として、最初の単価が2倍になったらと想像すると夢がふくらみませんか?
いろいろ調べてみたら、「72の法則」(Wikipedia) なるものがあることを知りました。
もともと、この法則は、資産運用において元本が2倍になる年利と年数を求めるというものです。
で、これを単価に当てはめて、上記の式を以下のようにします (↓)。
つまり、開始時の単価 (=元本) から、毎年見込める単価上昇率は何%で、それを何年続ければいいのか?という計算式になります。
ここでポイントなのは、最初のワード単価が0.1ドルだろうと、1ドルだろうと2倍になるまでの年数は同じです。
この計算に必要な値は、単価上昇率だけです。
毎年10%単価が上がっていくとすると、上記の計算式に当てはめて、
7.2年という数字が出ます。
つまり、コンスタントに10%アップが続けば、7.2年目には単価が2倍になっているということになります。
もし、これが毎年5%の上昇率だったら、
14.4年で、つまり、10%のときより倍の年月がかかるということになります。
5%の単価アップより、10%の単価アップを毎年達成できたら、夢の単価2倍への道のりが半分になるということです。
ちなみに、私のこのクライアントは、単価アップについては10%が上限のようでした。
(一度、図々しくもダメ元で20%をお願いしてみたら、社内ルールが上限10%なのでダメです、と却下されたので。)
その上限いっぱいに単価を上げてもらうために、ない頭を絞り出して、どうしたらいいかを考えに考えて行動したところ、今回の1.4倍という数字になりました。
タイムイズマネーですから、Work hardよりWork smartです。
ここから先は有料になりますが、この体験談を読んだことでフリーランスの方が単価交渉するための材料づくりに役立てていただければ、もしかしたら、同じく単価アップの一助となるかも……と思っています。
単価を1.4倍にするためにしたこと
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