他人のご機嫌伺いをやめた日
誰にでも感じのいい人。陽気と明るさを振りまいてアイドルのよう。塩対応はない。それが24時間365日可能。そんな人、いるだろうか?
にもかかわらず、自分にだけ感じが悪いと思う→アイツ俺のこと嫌いに違いない→面白くないから懲らしめよう。
そんな彼の妄想から、ある日、誹謗中傷が始まった。
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大学院の懇親会で好きな異性のタイプの話になり、ある男性が「女優の堀○真希」と言った。
私は何も感じず、優しく頷いていた。
すると彼は突然立ち上がり、「りりいにひいた目で見られた。」と私に怒り始めた。
なんのことかよくわからない私は、「この人、ヤバイ。」そう思って、何も言わずに席を離れた。
それからだった。あのとき感じが悪かったからとの彼の被害妄想が罵詈雑言を正当なものと化し、誹謗中傷、付きまといが始まった。
彼の被害妄想が彼を加害者にした。
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恐怖から今度は我慢して笑顔をつくると、
「りりい、そんなに笑顔でいたら、みんな寄ってきちゃう。俺の前以外では笑顔禁止」。次は、スマイル禁止令が出される。
怖いと思い逃げる→感じ悪い。また誹謗中傷。その繰り返し。
自分にはいつも笑顔で接して欲しいが他の人には違って欲しい、彼女でもない相手にそれを願うヒト。そんな人もいたのだ。
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元々私は誰にでも明るく振る舞うタイプだった。しかしそれは、相手を気遣ってのことで、本心は嫌な相手には興ざめだった。
そもそも誰にでもいつでも笑顔なんて無理な話。それをやると、疲れが出た瞬間に立ち会った笑顔を求める被害妄想の激しい人に「俺にだけ冷たい」と妄想させて誹謗中傷の的になるのだ。
そんな理不尽な状況を構築するくらいなら、他人に気を遣い笑顔を振りまくのではなく、
被害妄想の激しい人にはNOを示して距離を取りたい自分の気持ちに従っていくことにした。
そして、それが正解だった。
今の私は他人のご機嫌伺いから開放され、自分の気持ちに従って、伸び伸びと生きている。そして笑うときは、疲弊した作り笑いではなく、心から幸せなときになった。